厚労省がこの先どれだけ機動的な対応をできるか

 将来的には、当該医療機関が診療を行った患者のある一定期間における健康アウトカムを評価し、成績の良し悪しで、加減算する仕組みの導入も主張。保険者から医療機関に診療報酬が支払われる際に反映させるなどの手法を取る。

 デジタルヘルスに関する医療技術については、データの収集に対して親和性が高いのは言わずもがな。従ってアウトカム評価に適しており、この報告書を受けて、どうやら厚労省内部では本格的なアウトカム評価の一穴にできれば、との意向も働いている模様だ。

 さりとて、新たな報酬体系の導入は一筋縄ではいかない。直近の事例を挙げれば、医療技術評価の一環として、医薬品と医療機器を対象に費用対効果を評価する新制度に関しては、2012年に議論が開始されるも、本格実施は2019年で、計7年もの準備期間を要した。

 もし同様にこれほど時間がかかるようでは、企業側の新たなデジタル機器開発の意欲がそがれることにもなりかねず、そのダメージは計り知れないだろう。厚労省がこの先どれだけ機動的な対応をできるかが注目される。


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