地球上にありふれた生物「線虫」を使い、高い精度で体にがんがあるかどうかを識別する(関連記事)。1~2滴の血液を採取し、そこに含まれる「マイクロRNA」を調べることで様々ながんを高精度に検出する(関連記事)。こうした疾病の早期発見に関する技術革新が進んでいる。

これらの技術は、健康診断・人間ドックの現場側からはどう捉えられているのだろうか。今後の人間ドックの方向性と合わせて、日本人間ドック学会 理事長の篠原幸人氏に話を聞いた。

日本人間ドック学会 理事長の篠原幸人氏(写真:加藤 康)

学会としても検討を始めている

「線虫」や「マイクロRNA」などの技術の実用化が近付いてきています。これらについて、どう評価していますか。

線虫「C.エレガンス」(出所:HIROTSUバイオサイエンス)

 「線虫」にも「マイクロRNA」にも、とても興味を持っている。今後、人間ドックの中で使える技術になる可能性は十分にある。実際、学会としても落谷先生(マイクロRNA測定技術の開発プロジェクトに携わる中心人物)と一緒に検討を始めるなどしているところだ。

 ただし、これらの技術さえあれば十分、というわけではもちろんない。あくまでスクリーニング検査としての活用であり、その上で、必要であればしっかりとした検査をしなければならない。