非対面のオンラインならば男性も参加しやすい

 新型コロナウイルス感染症流行から1年。キャンサーフィットネスにとっては模索の年となった。それまでは一貫して対面で実施してきたが、会員には片道1時間かけてくる人や、飛行機で来る人もいる。移動中に感染してもいけないし、風評が広がれば続けられなくなることから、従来の方式で開催することは断念せざるを得なかった。

 しかし、病気は待ってくれない。ステイホームで家に閉じこもれば、ますます身体は固くなり、機能が衰えていってしまう。そこで対面以外でできることとして、セミナーの様子を収めたDVDの配布や、フィットネスプログラムのオンライン配信に取り組んだ。そして、12月10日からキャンサーフィットネス オンラインサロン「Hello!」を新設した。 

キャンサーフィットネス オンラインサロン「Hello!」(写真提供:キャンサーフィットネス)
キャンサーフィットネス オンラインサロン「Hello!」(写真提供:キャンサーフィットネス)
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 オンラインサロンは運動、情報、仲間という3つの切り口を特長にしている。『Hello!運動』は10分間のフィットネス番組で、ライブ配信とアーカイブ視聴が可能。『Hello!情報』は広瀬氏と各分野の専門家が、がんとの暮らしに役立つ話をするトークセッション。ラジオを聴くような感覚で楽める。『Hello!なかま』はSlackを活用し、会員同士が悩み相談や意見交換をする場。さらに専門家の先生方に直接質問できる座談会形式のプログラムもあるという。 

 「男性は相当症状が悪化してから参加する方が多い。おそらく自分から周囲に困っているとか、助けてほしいとか言い出しにくいのだろうと思う。オンラインのフィットネスならば、他の人と交流することなく身体を動かせる。Zoomを使うので、顔を出さなくても、ニックネームを使ってチャットで質問することもできるので、気軽に参加してほしい」

 日本人の2人に1人ががんにかかるとされる時代。がんになった後をどう生きるのか、考え方は人それぞれ違うかもしれない。がんサバイバーの一人である広瀬氏は、がんサバイバーが運動を通して笑顔になれる場を作る道を選び、今その場はオンラインサロンへと進化した。「オンラインだからできることもある。がんサバイバーのQOL向上につながることなら、どんなことでもやってみたい」と語る広瀬氏の挑戦はこれからも続いていく。 

キャンサーフィットネス代表理事 広瀬真奈美氏
キャンサーフィットネス代表理事 広瀬真奈美氏
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(タイトル部のImage:udra11 -stock.adobe.com)