血管腫に悩む女性が開発した製品がルーツ

 皮膚変色にはさまざまな種類がある。

 太田母斑は女性に多く発症し、出生時から現れるケースもあれば、思春期や妊娠などホルモンバランスが大きく変化する時期に顕在化することもある。また、盛り上がりのない薄茶色のあざが現れる扁平母斑も患者数が多く、発症率は10人に1人とされる。

 いまは医療技術が進歩し、症状によってはレーザー治療も可能だが、レーザーを照射するとゴムでパチンパチンと弾くような痛みが走る。しかも、一回でキレイになるわけではなく、完治までには時間も費用も要することから、治療を断念する人もいるという。

 皮膚の色が白く抜けたようになる白斑も患者数が多い。原因は皮膚の基底層にあるメラノサイトの減少あるいは消失。ステロイド治療などが有効な場合もあるが、先天性および後天性の難治性白斑・白皮症については難治性疾患に指定されている。

 また、毛細血管の局所異常で紅斑が生ずる単純性血管腫や、さまざまな臓器で炎症がおこる膠原病などのほか、火傷や事故による外傷も皮膚を変色させる。残念ながら、現代の医療ではすべて完治するわけではなく、あざや変色部位が目立たないように髪を伸ばして顔を隠したり、真夏でも長袖や襟の詰まった洋服を選んだりする人もいるという。

 「普通の化粧品はカバー力が高くないし、洋服などに色が着くので身体に使用することは難しい。専用のメイクアップ製品であれば全身の皮膚の色の悩みに対応できるが、その存在を知らない人が多いので、一人でも多くの人に届けたいとの思いからMMAが設立された」(小井塚氏)

特定非営利活動法人メディカルメイクアップアソシエーション事務局長の小井塚千加子氏(写真右)、MMA銀座センターインストラクターの長尾陽子氏

 MMAでは、皮膚変色や皮膚障害をカバーするためのメディカルメイクアップの技術指導および普及活動を行っている。使用するのは血管腫で悩む女性が開発した製品をルーツとするカバーマークオリジナルファンデーション(以降、カバーマークと表記)。一般的なファンデーションは透明感あるナチュラルな仕上がりのものが多いが、カバーマークはカバー力が高く、化粧持ちが良い。

 また、一般的なファンデーションは自分の肌になじむ製品を選択するが、カバーマークの場合は基本の12色と調整色6色から2、3色を選び、自分の肌に合うように調合して使用する。そして、最後にフィニッシングパウダーをたっぷりと使用し、ファンデーションを定着・安定させる。このプロセスによって汗や水にも強い仕上がりとなる。

カバーマークオリジナルファンデーション。基本色12色と調整色6色から、自分の肌に合うものを選択する(出所:グラファ ラボラトリーズ)