安易な技術の伝搬に警鐘

 いまメディカルラボKでは技術者養成のスクールを開講し、全国から受講生を受け入れている。萩原氏と同じ、歯科技工士もいる。歯科の領域にも3Dプリンターなどの新技術が入ってきているので、歯科医院の将来に不安を感じ、新しい技術を習得させたいという企業派遣の事例もあるようだ。萩原氏はそれを支援したい考えだが、安易な技術の伝搬には警鐘を鳴らす。というのも、最近は既製品のエピテーゼが出始めた。面談や型どりなどを行わない分、いくらか価格は安い。しかし、既製品では身体にフィットしないため、下手をすると「こんなものか」とエピテーゼそのものへの評価を下げることにつながりかねない。

 「エピテーゼは『こんなものを見せてごめんなさい』という思いを抱えている人たちを助けるものであってほしい。当社には全国から依頼者が来てくださるが、疾患などを抱えている方々にとって移動の負担は大きいはず。エピテーゼを製作できる確かな工房が近くにあれば、それだけで依頼者の負担は格段に減る。スクールの卒業生がそれぞれの地域で工房を開き、依頼者のQOL向上につながったら嬉しい」

メディカルラボK 萩原圭子氏

(タイトル部のImage:udra11 -stock.adobe.com)