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ニッセイアセットマネジメントが運用する「ニッセイ健康応援ファンド」は、日本株式を投資対象とし、一般的なヘルスケアファンドの組入業種である「医薬品」「医療機器」以外の銘柄が5割以上を占めるユニークなファンドだ。2008年4月25日に設定。現在は同社株式運用部の矢部能生チーフ・ポートフォリオ・マネジャーを中心にチーム運用を行っている。2020年1月末時点の基準価額は1万2206円で、税引前分配金再投資基準価額は3万円超(図1)。設定時にファンドを購入し、その後分配金を再投資に回して保有し続けたとすると、投資元本は約3倍に増えた計算だ。

図1●基準価額と純資産総額の推移
設定時1万円の基準価額は2020年1月末日現在1万2206円、税引前分配金再投資基準価額は3万円を超えている(グラフ:ニッセイアセットマネジメントの資料を基にBeyond Healthが作成)

 同ファンドの組み入れ対象は「医薬品」「医療機器」のほか、ニッセイアセットマネジメントが「健康推進の哲学や企業理念を持っている」と判断した企業群。同社はこれらを「健康応援企業」と呼び、スポーツ関連、健康食品、機能性化粧品など幅広い業種が並ぶ。

 このユニークなファンドの設定について、矢部氏は「医薬品、医療機器は圧倒的に欧米の企業が強いが、日本にもメインストリームの外側に優れた『健康応援企業』がたくさんあります。一般的なヘルスケアファンドでは見落とされがちで、かつ個人投資家には情報収集が難しいこのジャンルの株式に投資チャンスがあると考えました」と経緯を振り返る。

「ニッセイ健康応援ファンド」を運用するチームの中心、矢部能生チーフ・ポートフォリオ・マネジャー(写真:羽切 利夫)

 設定来の運用成績は好調に推移している。この成績に関して矢部氏は「ヘルスケア産業は基本的に成長産業ですが、医薬品・医療機器ビジネスは国の制度改定に伴うリスク等もあり、それによって株価が不安定になるケースもあります。当ファンドでは医薬品、医療機器の投資割合を一定以下に抑えることでパフォーマンスを安定化させ、一般的なヘルスケアファンドよりも“ローリスク・ハイリターン”となる運用を目指しています」と解説する。