有名企業でも同ファンドに組み込まれていない銘柄も

 個別企業について見ていこう(図3)。組入比率1位のアボットラボラトリーズは大手医療機器メーカーで、次世代の糖尿病患者向け血糖値測定器や心臓血管外科用機器の開発に取り組み、これらはいずれも患者への負荷が従来手法より小さい「低侵襲性」をキーワードとする製品だ。2位のノバルティス、3位のファイザーは日本でもおなじみの大手医薬品企業で、先進的な遺伝子治療薬や核酸医薬品の開発力に定評がある。

図3●組入上位10銘柄
組み入れ上位10社のうち8社が米国企業だ(表:三菱UFJ国際投信の資料を基にBeyond Healthが作成、2019年6月28日現在)

 「この他、20位以内には次世代の冠動脈ステントを開発しているボストン・サイエンティフィック(7位)、タンパク質の一種『抗体』と薬物を結合させた新しいタイプの薬として今後の普及が有望視されるADC(抗体薬物複合体)を有力商品に持つシアトルジェネティクス(16位)などにも投資している。先進的な研究開発力を持ち、成長が期待できる銘柄を組み入れているのが当ファンドの特徴と言える」(小池氏)

 一方で手術用ロボット「ダ・ビンチ」で知られる米国のインテュイティブ・サージカル社のように、注目を集める有名企業でありながら同ファンドに組み込まれていない銘柄もある。小池氏は「有力企業であっても株価が既に割高になっているケースもある。こうした銘柄は、適正な株価水準となるまで待つ」と説明する。

「グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド」の運用を担当する三菱UFJ国際投信外部委託運用部の小池麻理恵氏と岩上明義氏(写真:川田 雅宏)

 またiPS細胞を使った治療法などは研究室レベルでの成果が華々しくマスコミで脚光を浴びることが多いが、現時点では投資対象となっていない。治療法が確立され、上場企業となった段階で投資対象になるという。