市場牽引する中国富裕層とジェネレーションZ

コロナが収束すればインバウンドも戻ってくるかもしれませんが、日本の人口は減少局面に入っていますから長期的には国内需要の縮小が予想されます。2030年以降を見据えたとき、各社の海外戦略も重要になりますね。

 各社が注力するアジアの中でも、コロナ禍でいち早く経済の回復基調が鮮明になった中国の動向が注目されます。当社が独自で中国人女性を対象に調査を行ったところ、コロナの影響で化粧品選びに関してより健康・安全志向が高まっていることが分かりました。また、メイクアップ化粧品については「メード・イン・チャイナ」の選好度が高いのですが、スキンケア化粧品は「原産国を問わない」という意見が多数を占めました。

 中国での膨大な化粧品需要を支えるのは主として富裕層とジェネレーションZです。富裕層向けには、資生堂の「SHISEIDO」、コーセーの「コスメデコルテ」、ポーラ・オルビスHDのプレミアムブランドに加えて、日本の機能性化粧品も商機があります。Z世代には、花王(カネボウ化粧品)の「freeplus(フリープラス)」などの低刺激性化粧品に加え、無添加で製造日を入れて鮮度の高いスキンケア化粧品を提供するファンケルも支持を集めそうです。

(写真:川田 雅宏)
(写真:川田 雅宏)
[画像のクリックで別ページへ]

中国戦略では、何が重要になりますか?

 中国でもオンラインシフトが進み、内陸の人々もプロモーション付きで化粧品を購入できるようになりました。プレミアム付きのスキンケア化粧品を伸ばしていける態勢が整ったと言えます。中国でのオンライン販売比率が高いのがコーセーです。花王も「キュレル」でドクター・マーケティングを行い、中国化粧品売上高は前年比20%増で推移しています。

 また、中国内でも倍々ペースで急成長を遂げているのが「自由貿易区」海南島での免税化粧品販売です。国内企業では資生堂とコーセーが展開、急拡大しており、2021年は花王が参入、ポーラ・オルビスHDも海南島に店舗をオープンする可能性があります。