投資では提携の動きに注目

個人投資家がバイオ創薬ベンチャーに投資するとしたら?

 日経平均株価がバブル後最高値を更新した2019年、バイオ創薬ベンチャー相場は一休止といった状態でした。理由としては、ドル円相場が円安傾向だったことが挙げられます。円安になると投資マネーが引き上げられ、電機や自動車など輸出企業の株式へと流れるからです。しかし、バイオ創薬ベンチャー全般では、まだまだ株価の上昇余地はあると見ています。

 この分野の株が業績で買われることはあまりなく、株価はイベントの先取りで大きく動きます。ニュースで上がり、業績が出たときは一相場終わっていることが多いのです。

 その中で、個人投資家が注目するといいのは提携、特に欧米のビッグファーマとの提携のニュースです。よほど詳しい方でない限りバイオ創薬ベンチャーの技術力を判断するのは困難で、「ビッグファーマが評価した会社」という観点から拾っていくのも一つの手と考えます。提携がしっかりした会社には機関投資家も乗ってきますから、お金の入り方も違います。

 ただ、バイオ創薬ベンチャーの株価は上にも下にも行き過ぎる傾向があり、長期投資を行うにしても、短期のタイミングを見据えてから動かないと、とんでもない高値で仕込んでしまうといったリスクがあります。

 具体的には、皆が買って株価が上がっているときに追いかけるのは止めた方がいいでしょう。むしろ、行き過ぎた株価がぐんと落ちたときが狙い目。先ほど申し上げたようにビッグファーマと提携するような力のある企業であれば、株価も盛り返してくるはずです。

 バイオ創薬ベンチャーには、「がんを撲滅してほしい」「身内の病気を治す薬を作れるのはここしかない」といった思いから投資をされる方がいて、実際、株主総会でもそうした声がよく聞かれるそうです。まさに正論であり、こうした側面から投資の裾野が広がっていくことを望んでやみません。

(タイトル部のImage:jamesteohart -stock.adobe.com)