人工知能(AI)やヒトゲノム解析技術(ゲノミクス)を駆使して、がん攻略に挑むアカデミアやベンチャーの現場を歩きながら、彼らがいまどんな課題を抱え、その先にどんなビジョンを描いているか紹介していく。

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医学の源泉は試験管からデジタルへ
AIとゲノミクスが一変させるがん医療

[2019.06.17掲載]
医療の現場で生まれるイノベーションの源泉が大きく変わろうとしている。従来、新薬をはじめとする医療の技術革新は、試験管や小動物を使った基礎研究から生まれることが多かった。しかし、今や医療現場で日々生み出されるデータを活用する「デジタル」に主役が代わりつつある。最も顕著なのが、日本人死因の一位を占め、人口高齢化でますます脅威となる今世紀最大の難病、がんの領域だ。本特集では、人工知能(AI)やヒトゲノム解析技術(ゲノミクス)を駆使して、がん制圧に挑むアカデミアやベンチャーの現場を歩きながら、彼らがいまどんな課題を抱え、その先にどんなビジョンを描いているか紹介していく。続きはこちら。
がんを風邪の如く「治りやすい病気」に
AI後進国だからこそ勝機、汎用型AIで医療を変える9DW

[2019.06.19掲載]
がんとゲノムのボトルネックをAIの力を借りて解決しようというのが、前回紹介した東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センターの宮野悟氏だった。AI分野では様々なサービスが勃興し、医療への応用が急拡大している。優れた技術を保有していれば、実績が少ない新参企業であっても市場での存在感を高められる。今回は、AI開発の新興企業の一つ、9DWの動きから、がん領域を含めた医療分野でのAI適用における課題や可能性を探っていく。続きはこちら。
AI画像診断、高質の教師データが強者を決める
「CT・MRI大国」の強みをディープラーニングで生かすエルピクセル

[2019.06.21掲載]
前回は、大手企業のエンジニアとして人工知能(AI)活用に内側から関わってきた人物が、自ら起業してAI開発に打って出るケースを紹介した。医療分野におけるAI開発は内実、緒に就いたばかりといえそうだが、そんな中、デジタル技術が急速に存在感を増しているのが画像診断の領域だ。「CT・MRI大国」日本の豊富な画像データに着目し、医療用画像診断分野でのAI開発に取り組むベンチャーを訪れ、その勝算と課題、がん医療へのインパクトを探った。続きはこちら。
GoogleがAIで創る医薬品の未来とは?
1年かかるタンパク質の構造解析が1日で

[2019.06.25掲載]
薬剤の開発でも人工知能(AI)の応用が加速している。Google傘下のディープマインドが「AlphaFold(アルファフォルド)」と呼ばれるAIソフトウエアを昨年発表した。数多の研究者が100年をかけて進めてきた研究の成果に近いものを、計算により一瞬ではじき出す力を持ち得る技術だ。AIは抗がん剤をはじめ新薬創出の在り方をどこまで変えるのか。AIと創薬の最前線を訪れた。 続きはこちら。
「日本のお家芸」内視鏡にAI実装、“巨人”に対抗
教師データを磨き「弱者の戦略」で挑むAIメディカルサービス

[2019.06.27掲載]
人工知能(AI)の応用を進めることで、がん医療がより発展する可能性は高い。しかし、世界のAIトップ人材のうち日本にいるのはわずか4%といわれ、国際的な開発の動きにいかに追いついていくかは大きな課題だ。国内企業がAIで勝負していくには、どんなアプローチを取ればよいのか。「日本のお家芸」である内視鏡にAIを実装し、世界に打って出ようとしているのが、多田智裕医師率いるAIメディカルサービスだ。 続きはこちら。
背水の陣で臨んだ、がんゲノム解析事業
保険診療と自由診療の「二正面作戦」で攻める三井情報

[2019.07.01掲載]
これまで見てきたように、がん医療への人工知能(AI)の実装においては、データの質と量が雌雄を決する。これは、がんゲノミクスの分野でも同様だ。プレシジョンメディシンの時代を迎え、ヒトゲノム・遺伝子の情報をいかに収集・解析し、現場に実装していくか。そのベンチマークとなるのが、1970年代にバイオ事業をいち早く立ち上げ、以来ゲノムのデータベースや解析アルゴリズムの開発を手掛けてきた三井情報だ。東京・港区にある本社を訪ねた。 続きはこちら。
「ゲノム」の分かりにくさがビジネスチャンス
30億のDNA配列から「命を保つ情報」を見いだすXcoo

[2019.07.03掲載]
がんの遺伝子検査が、6月の保険適用をきっかけとして、にわかに身近になってきた。とはいえ、「遺伝子」「ゲノム」「DNA変異」といった言葉は、一般の人々のみならず、医療者にとっても難解で、できれば避けて通りたいと思われがち。今後、医療現場で検査の利用を進めるには、分かりやすい言葉による十分な説明が求められそうだ。今回は、がんの遺伝子検査の課題に「ユーザーエクスペリエンス(UX)」という視点から挑戦しようとする企業を訪れた。 続きはこちら。
遺伝子解析がPCのように手軽に使える時代に
「電気」の力でゲノム医療に革命を起こすQuantum Biosystems

[2019.07.05掲載]
がんの遺伝子検査の実用化は、細胞のDNA配列を読み取る装置「シーケンサー」の進化なしにはあり得なかった。2001年のヒトゲノムの完全解読から18年が経過。当初13年かかった解読時間はこの20年間で1日程度へと大幅に短縮され、コストも3000億円かけられたものが数万円へと激減した。シーケンサーの低コスト・高速化は今後どこまで進むのか。解読を1時間、1万円を切るレベルまで下げようと技術革新を進めるバイオベンチャーを訪れた。 続きはこちら。
「50年に一度の大発明」をビジネスに
書籍編集者からベンチャー立ち上げ、ゲノム編集技術で世界を目指す

[2019.07.09掲載]
がんの遺伝子検査の進化により、がん細胞の遺伝情報をより大量、しかも安価に調べられるようになってきた。しかし現時点では、遺伝子異常が見つかっても、それに対応する分子標的薬が存在しない場合の方が多い。そんな現状を変えるキーテクノロジーの一つとして期待されているのが「ゲノム編集」だ。まだ生まれて間もない技術をいち早く事業として成長させようと奮闘する、徳島発ベンチャーの経営者を訪ねた。 続きはこちら。
ゲノム情報を誰もが知る時代に起きること
欧米では顧客の遺伝情報を活用する健康サービスが加速

[2019.07.11掲載]
ゲノム解析技術の飛躍的な進歩により、誰もが自身のゲノム情報を手にする時代になった。そのインパクトを一般の人はもちろん、医師でさえもまだよく理解していないのが現状だ。熊本大学、京都大学の教授、理化学研究所の要職を歴任し、今も日々新たに発表される科学論文をウオッチしている西川伸一氏は「がんはゲノムの病気であり、ゲノムを知らずにがんとは戦えない。日本は遅れている」と危機感を募らせる。本特集の最終回では、ゲノムがもたらす近未来を知るために、西川氏のもとを訪れた。 続きはこちら。

(タイトル部のImage:撮影は左上から時計回りに寺田 拓真、飯塚 寛之、飯塚 寛之、岡崎 利明、飯塚 寛之、岡崎 利明、寺田 拓真、川島 彩水、寺田 拓真、寺田 拓真)