キャンピングカーもワークプレースの対象

 提携施設を拡充しエリアを広げていくのに伴い、プラットフォームには利用者の働き方に関するデータが蓄積されていく。その活用はどう考えているのか。那須井氏は「働き方の変化をデータとして収集できると期待している。個人情報保護法上の問題がない範囲で、まちづくりの役に立てたい」と答える。

 プラットフォームが構築されると、利用者の利便性が高まる一方で、提携施設の多様性に一層弾みがつきそうだ。これまでワークスペースとして一般に認知されていないスペースでも、プラットフォームに載れば、誰もがワークスペースとしても認知する大手カフェチェーンの店舗と同じ土俵に立てるようになるからだ。

 那須井氏がワークスペースとして今後の可能性を感じる空間には、例えば自動車がある。

 三菱地所は3月8日から12日までの5日間、1日当たり3時間半にわたって、丸の内仲通りにとめたキャンピングカーをワークスペースとして活用する実験をCarstayと共同で実施した(写真2)。利用時間は1組当たり最大1時間。企業視察を除き、9組が参加したという。「遮音性があり、ワークスペースとして機能する。非日常感を味わえるため、身近な場所でワーケション気分に浸れ、リフレッシュできるように感じた。利用者ニーズの見込める場所に移動させられるのが、面白い」(那須井氏)。

 「NINJA SPACE」は現在、有人スペースでの導入を念頭に置いてシステムを開発しているが、それを無人でも導入できるように改め、さらに利用者のアプリ上で解錠を可能にすれば、前出した個室型ワークブース「テレキューブ」やキャンピングカーなど、無人のスペースとのマッチングにも道が開ける。

 プラットフォーム上でマッチングできるワークスペースのバリエーションが増えれば、ストレスなく働ける個別最適の環境に出合える可能性が高まる。利用者には利便性だけでなく、快適性も提供できるサービスになっていくことが期待される。

写真2●キャンピングカーをワークスペースとして活用する実験の様子。2021年3月8日から12日まで、丸の内仲通りで実施。定員は本来4人だが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、実験期間中は2人までに絞り込んだ(写真提供:三菱地所)
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写真2●キャンピングカーをワークスペースとして活用する実験の様子。2021年3月8日から12日まで、丸の内仲通りで実施。定員は本来4人だが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、実験期間中は2人までに絞り込んだ(写真提供:三菱地所)
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写真2●キャンピングカーをワークスペースとして活用する実験の様子。2021年3月8日から12日まで、丸の内仲通りで実施。定員は本来4人だが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、実験期間中は2人までに絞り込んだ(写真提供:三菱地所)

(タイトル部のImage:jozefmicic -stock.adobe.com)