「移動困難になった後、どう自分らしく生きるか」

 6月21日のオープニングセレモニーで、吉藤オリィ(吉藤健太朗)氏は「人はいつか移動困難になる。しかし、移動困難になった後、どのように自分らしく生きたらいいかというロールモデルを持っていません。OriHimeや分身ロボットカフェを研究することによって、移動できなくなった人でも、その後にもう一度働きたくなる選択肢を持つことができるようになると考えています」と、分身ロボットで働く場をつくることの意義を語った。

オープニングセレモニーであいさつする吉藤氏(写真:オリィ研究所)

 分身ロボットカフェDAWNのアドバイザーを務め、先天性四肢欠損の障害がある作家の乙武洋匡氏は、「自分で体を動かすことができない人にとって、この社会は、暮らすこと、働くこと、友達と会うことなどが難しい状態に長らくありました。そんな状況を変えてくれたのがOriHimeです」「最初の実証実験のとき、私に接客をしてくれた方は難病で10年以上家から出ておらず、ずっと仕事もしていませんでした。その方は『今回、カフェのシフトに入ったことでお給料がもらえる。このお給料で、10年以上心配をかけてきた家族にお寿司をご馳走したい』と語ってくれました。(常設店のオープンで)こうした思いをできる方がこれから少しずつ増えていくと思うと本当に胸がいっぱいになりました」とスピーチした。

オープニングセレモニーでの乙武洋匡氏。分身ロボットカフェDAWNのアドバイザーを務める(写真:オリィ研究所)