「休憩」も働き方に必要な活動

 特徴的なのは、仕事を職種や役職でくくるのではなく、仕事を活動(アクティビティ)で分解して考えるところだ。具体的には仕事を10種類の活動に分け、オフィスの形にひも付けていった。それは提案や資料作成、訪問といった捉え方ではない。

仕事を10種類の活動に分け、最も生産性の高い場所との組み合わせを考える (提供:イトーキ)
仕事を10種類の活動に分け、最も生産性の高い場所との組み合わせを考える (提供:イトーキ)
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 のように「高集中」「コワーク」「電話/Web会議」「リチャージ」など。例えば、高集中や電話/Web会議であれば、1人で対応できる活動で、しかも自宅も活用して働くことができると考える。

個人作業に集中するためにガラスウォールで仕切られ周囲の音や視線から遮断された空間
個人作業に集中するためにガラスウォールで仕切られ周囲の音や視線から遮断された空間
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 オフィスでは高レベルの集中作業を行うためのデスク、電話/Web会議のためには専用ブースを作る。リチャージとは休憩のことで、それも働き方の中の活動の一つとして捉えて重視し、そのために特別な場を用意することを推奨。禅を組んでいわゆるマインドフルネスの実践をできるスペースを設けるほか、少人数で一息作れるスペースも設けている。

 一方で、よりリラックスしたコワークの活動は、カフェなど街中の方が働きやすいとオフィスにこだわらない考え方を示す。アイデア出しや情報整理といった活動は、複数人でコワーキングできる場を整えるよう考える。

 イトーキではABWの10の活動に沿ってITOKI TOKYO XORKのデザインを進めた。個人のデスクが長方形に並び、人数に合わせて会議室があるといった過去を引きずったオフィスの姿はそこにはない。「オフィスでは1人でできる活動をできるだけ減らして、2人以上の活動を増やした方がよいという考え方になっていった」と藤田氏は説明する。