「青森モデル」を生み出す

 「フレイル問診/結果報告/健康相談」では、担当スタッフの保健師あるいは管理栄養士による「MNA-SF(簡易栄養状態評価表)問診」やフレイル・生活習慣病問診などが行われるほか、結果報告や個別の健康相談などにも対応する。また、担当スタッフはここですべての測定結果をiPadを使ってYaDocに記入する。なお、このパートもモビリティカーがある場合は車内で実施される。

「フレイル問診/結果報告/健康相談」では、1kgの脂肪の模型なども用意しながら、健康へのアドバイスなども行っていた
「フレイル問診/結果報告/健康相談」では、1kgの脂肪の模型なども用意しながら、健康へのアドバイスなども行っていた
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モビリティカーでの「フレイル問診/結果報告/健康相談」のイメージ
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モビリティカーでの「フレイル問診/結果報告/健康相談」のイメージ
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モビリティカーでの「フレイル問診/結果報告/健康相談」のイメージ

 そして最後の「アンケート」では、今回の取り組みに対するアンケートを実施。この後に参加者へ特典が受け渡され、すべての行程は終了となる。

 現状では、検査中は計測結果を紙に記録し、それを最後にiPadを使って入力するアナログな仕組みになっている。ただし、このやり方自体も最終形ではない。例えば「iPadをもっとたくさん用意して被験者1人ずつに持ってもらい、検査後すぐにデータを入力しながら進める」(望月氏)ことも想定しているという。

紙に記録した検査結果は、最後でiPadを使ってYaDocに入力される
紙に記録した検査結果は、最後でiPadを使ってYaDocに入力される
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 「どんな項目を計測すべきか」についても、こうした実証を通し、連携協定を締結した青森県立保健大学の知見を交えながら検証を進めていく。その点でも「青森県立保健大学が参画している価値は大きい」と望月氏は言う。

 青森県は平均寿命が最も短い都道府県として知られている。さらに、今回の実証の舞台となった浪岡地区は、高齢化率や人口密度が全国の市区町村の中央値に近いことから、同地区の課題解決が全国に通用するモデルの創出につながるとフィリップスは見る。同社はこのプロジェクトを通じた取り組みが、自走可能な事業モデルとなるように運用・実証を重ねていく考え。中長期的には、「青森モデル」をベースに、日本全国や世界に向けて課題を持つ地域の解決に努める構えだ。

――後編に続く――

(タイトル部のImage:jozefmicic -stock.adobe.com)