Beyond Healthは、「健康で幸福な人生100年時代を可能にする」社会の実現に向けたビジョン「空間×ヘルスケア 2030」を提案し、それを具現化するためのプロジェクト「ビジョナリー・フラッグ・プロジェクト(VFP)」を進めている(関連記事:目指すは「空間×ヘルスケア」の社会実装)。2030年に向けて、人間が生活を営む街のあらゆる空間を予防や健康増進に資するものにしていくというコンセプトだ。

ここに来れば心も体も元気になる──。和歌山県海南市にそんな図書館があるとの情報を聞きつけ、現地に飛んだ。

 「えっ、人口5万人の都市なんですよね。そんなことってありますか?」──。いきなり失礼極まりない発言をしてしまった。

 JR海南駅から徒歩10分弱の場所にある「海南nobinos(ノビノス)」は、図書館がメインの市民交流施設。2020年6月にオープンした。

 和歌山県の北西部に位置する海南市の人口は2000 年から減り続け、今年6月末現在で4万8966人と、5万人を切った。人口減は今後も進む見通しだ。

 そんな同市にあって、ノビノスにはオープン1年で約62万人が訪れたのだという。教えてくれたのは、海南市まちづくり部都市整備課課長補佐の宇尾崇俊氏。今年3月末まで市教育委員会生涯学習課に在籍して、ノビノスの施設整備を中心となって進めた人物だ。

 「60万人超えは嘘じゃないですよ」と宇尾氏。「海南市や近隣の人々が開館時刻前に行列を作るほどですから」と、笑顔で応じてくれた。

海南nobinosの施設整備を担当した宇尾崇俊氏(写真:石田 高志、以下同)