認知症の人の役割を明記

 「認知症の方からできることを取り上げない。支えられる一方ではなく、自分たちも地域づくりの一員になりたい。そのような認知症の方の思いから、『認知症の人の役割』の必要性を感じ、これを明記することにしました」

 第5条には以下のような言葉が記されている。

 「認知症の人は、暮らしやすいまちを築くために、自らの希望、思い及び気づいたことを、身近な人、市、関係者等に発信するものとする」

 谷口さんは、御坊市の認知症条例を「理念条例」と表現する。理念さえしっかりしていれば、担当者が変わっても施策がブレることはない。

 「そして理念さえしっかりしていれば、まちは実際に変わる」と谷口さんは語る。「認知症の人の役割」、これを条例に盛り込むことこそ、理念の柱であるとも言える。その実態とは──