いくら優れた技術でもコストが高すぎては…

 アフラックとDeNAの取り組みは、いずれも異業種連携が一つの柱と言える。パートナーとなる企業と連携を図る上では、どんな点を意識しているのか。

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 アフラックの森本氏は、「価値観の共有」が重要だとする。「ありがたいことに、連携相手については先方から声を掛けていただけるケースも多い。その際に大切にしているのは、『真剣にがんに関わる社会的課題を解決したい』という根っこにある価値観を共有できるかだ」(同氏)。

 DeNAは、がんの早期発見システムの開発をPFNと共同で手掛けているが、それぞれが強みを持つ部分に役割を明確に切り分けた上で連携を図っているという。「DeNAは、テック企業の中でもサービス寄り、事業家寄りと考えている。技術面でのカギの一つであるAIの部分はPFNさんに担っていただき、私たちは社会実装に向けて汗をかく」と同社の南場氏は語る。

 この社会実装という観点は、キャンサーエコシステムの構築を進めるアフラックも強く意識している部分だという。「(いくらエコシステムを構築しても)利用者にアクセスできないと作り上げたサービスは広がらない。その社会への浸透の壁は常に意識している」と同社の森本氏は言う。例えば、「いくら優れた技術でもコストが高すぎては実際に利用者に届けられない」(同氏)といった点も、様々な企業との連携を進める上では重視すべき部分だとする。

 アフラックにとって、キャンサーエコシステムで構築したサービスの社会への浸透を進めていく際の強みの一つになりそうなのが、同社の保険代理店ネットワークや、提携先ネットワークなどである。「(キャンサーエコシステムで作り上げたサービスに)こうしたネットワークにアクセスできるようになれば、広がりも出てくる」と森本氏は展望する。