「新たな企業が参画するのは心強い」と歓迎するワケ

 アフラックやDeNAに限らず、がんスクリーニングなどの領域には新たなプレーヤーの参画が相次いでいる。その動きについて、医療現場はどう見ているのか。

 国立がん研究センター 理事長の中釜斉氏は、「こうした領域にアフラックやDeNAなどといった企業が参画するのは心強い」と歓迎する。「様々なステークホルダーが関わってこなければ、次のステップへの扉を開いていけない。それほど複雑な状況になってきているのも事実」(同氏)と語る。

 実際、早期スクリーニング技術は、「がん医療を次のステップに進めるため必ず取り組むべき研究テーマ」(中釜氏)であるものの、公的研究費だけでは取り組みづらいテーマでもあるという。「医療現場での有用性を証明するためは前向きに調べ、長期にフォローアップをした上で死亡率などのアウトカムを確かめる必要がある。つまり、時間がかかる。競争的かつ短期的な公的研究費では対応しづらい面がある」(同氏)。

 こうした点も、多くの企業の参画を期待する理由の一つというわけだ。「前向きに調査できる検体の収集システムや品質管理、長期にフォローアップできる体制など、様々なステークホルダーが協力して、オールジャパンで進めていく必要がある」と中釜氏は強調する。そのために「医療現場と企業は情報を共有し、協調しながら開発していくことが重要だ」(同氏)とする。

 がんの早期発見システムの開発を進めるDeNAの南場氏も、医療現場との密な連携は最重視している点だと繰り返す。「『“ゲーム屋”が何やっているんだ』という目で周囲から見られないように、連携している医療機関に厳しく指導いただきながら、慎重に進めているところだ」(同氏)とした。

(タイトル部のImage:剣持 悠大)