「有料でもいいからサービスを続けて」の声

 今回、ファッション以外の領域に展開するきっかけは、従来品でのユーザーの使い方にもあったという。ZOZOSUITを利用したeコマース事業を終了しているものの「現在もZOZOSUIT(従来品)の計測サービス自体は提供し続けており、1日数百件の利用がある」(伊藤氏)。推定されるのはダイエットやトレーニングなどでの利用だ。「体形を手軽に可視化する方法が他になく、使ったのではないか」(伊藤氏)。

 ダイエットやトレーニングなどの成果を確認する場合、一般には手軽に計測できる体重を参考にする場合が多いが、筋肉と脂肪の比重が異なるなど、体重だけでは変化を追いにくい。ZOZOSUITはこうした需要にマッチしたと考えられる。特に米国でこうした用途と推測される利用が多く、ZOZOSUITの配布を終了する際は「有料でいいので計測サービスを続けてほしい」との問い合わせもあったという。

ZOZO 取締役 兼 COOの伊藤正裕氏(撮影:加藤 康)

 そして今回、計測精度と解像度向上を実現できたことで、フィットネスや予防医療、ヘルスケアなどの様々な領域での活用を模索するとしている。例えば背骨が左右に傾く側弯や姿勢など、従来は平均化されて見えなくなってしまっていた体の情報も把握できるようになった。

 計測のほか、実測データに基づくリアルなアバターとしての活用なども想定している。「“ネットで服を買うときのサイズ選び問題を解決したい”ということは長年の我々の課題であるので研究は続けている。一方で、全然違う分野でこの技術を生かすということもやっていきたい。ここまでの精度のものができたので、(ファッション以外の)ほかのことにも使えるのではと、今回パートナー企業を募集している。」(伊藤氏)。