「生理の日にナプキンがいらなくなる」──。人生のうち40年余りで毎月、生理と付き合う女性たちにとって、これは聞き逃せない朗報だ。生理日の新たな選択肢として、人気を集めつつある「吸収型サニタリーショーツ」。経血をショーツ自体が吸収するため、1日に何回もナプキンやタンポンを取り替える煩わしさから解放されるという製品だ。女性の健康に関する課題をテクノロジーで解決する「フェムテック」のひとつとしても注目されている。

多くのブランドが参入しつつある中、いち早く開発を進め、機能性の高さで人気を集めているBé-A (ベア)のCEO、山本未奈子氏に開発の背景やフェムテックの今後について聞いた。さまざまな課題の解決につながる「八方よし」のフェムテックとは?(聞き手は米川 瑞穂=日経BP 総合研究所)

Bé-A Japan代表取締役CEOの山本未奈子氏(撮影:齋藤 暁経、以下同)

コロナ治療の最前線もサポートする、生理日の新たな選択肢

 3月8日にはファーストリテイリング傘下のジーユー(GU)も販売を開始するなど、注目を集めている「吸収型サニタリーショーツ」。機能性の高さで人気を集めている「Bé-A (ベア)」は、2020年にクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」で、9000人以上から1億円を超える支援金を集めてスタートした国産ブランドだ。この支援者数と支援総額は当時、「CAMPFIRE」のビューティー・ヘルスケア部門で歴代1位の記録だったという。その後、昨年7月末に発売を開始した「ベア シグネチャー ショーツ」(7590円)は、8カ月間で約4万枚を売り上げた。

 「開発にあたって私たちが最もこだわったのは、120mLという吸収量です。最も量が多い2日目の平均は30~50mLとされていますが、現在、4人に1人がかかるといわれている子宮筋腫や、子宮内膜症によって量が増えてしまっている女性たちを無視できないと思いました。今年3月に発売した新製品では横漏れを防止するテープを追加。漏れるという心配やストレスから、女性が完全に解放されることを目指しています」(山本氏、以下「」内は全て山本氏)

 Bé-Aでは医療現場で働く女性たちを支援するため、ショーツの寄贈活動も行っている。

 「新型コロナウイルスの治療にあたっている女性たちは、何重もの防護服に身を包んでいるため、頻繁にトイレに行きナプキンを替えるのが難しい状況にあります。またユニフォーム自体、白や薄い色が多いため、長時間の手術の際など経血漏れが気になっていたという方も多く、たくさんの感謝の声をいただきました」