製品を売るだけではなく、共感できるメッセージの発信を

伊勢丹新宿店の婦人肌着アシスタントマーチャンダイザー 上西 真由子氏
伊勢丹新宿店の婦人肌着アシスタントマーチャンダイザー 上西 真由子氏
[画像のクリックで別ページへ]

 ユニークだったのは、輸入ランジェリーや真っ赤なリップ、ネイル、フレグランスまで会場で展開・販売されていた点だ。

 「デリケートゾーンを日々ケアすると、美しいランジェリーも自信を持って楽しめるようになります。さらに生理の苦痛から解放され、快感を追求できたり、尿もれを防げたりして、女性が女性であることをポジティブに受け止められるようになると、その延長線上でメイクやフレグランスへの興味も高まると考えたのです」

 また日本ではまだタブー視されがちな分野だからこそ、オープンに話せる環境を、という森田氏の想いから、辺見えみり氏や野宮真貴氏など幅広い世代のスペシャリストとともにインスタグラムでライブを実施。ビューティやファッションとともにフェムテックについて語り合った。

 さらに会場では森田氏による相談室を設け、期間中に24回、一人ひとりの悩みに直接向き合い、アドバイスを行ったという。「悩み、傷ついていた女性の多くが、心が楽になったと涙を流していたのが印象的でした」と上西さん。性の悩みや問題を誰にも打ち明けられず、一人で我慢している女性が多いというリアルな現実も浮き彫りになった。

 今後もデリケートゾーンケアや吸水ショーツなどのサニタリー商品の一部はビューティーアポセカリーやECサイトで販売するほか、反響の多かったフェムテック製品の取り扱いを継続したいと意欲を見せる。

 市場規模の大きさも注目されるフェムテックだが、一時的なブームではなく、女性が自分自身をいたわり肯定する文化として定着すれば、社会的にもポジティブな連鎖を生むだろう。

(タイトル部のImage:Getty Images)