睡眠時間は大人でも7~9時間必要

コロナ禍により、乳幼児から就学児(小学生から高校生)によるデジタルメディアの視聴時間や接触時間が増え、就寝時間が遅くなるなど、睡眠に悪影響が見られるとの調査結果があります。こうした相談を受けることはありますか(※3)。

 新型コロナ禍由来の睡眠に関する相談はまだありません。また、子どもとデジタルメディアの視聴時間や接触時間の増加と、睡眠への影響を、新型コロナ禍と直接的に結びつけることはできないと思います。

 しかし、間接的には外出が制限されることで、日光を十分に浴びられず、脳の松果体のホルモンであるメラトニンが出にくくなる可能性はあります。催眠作用や睡眠リズムを調節する機能があるメラトニン受容体は、朝、光を浴びてから14~16時間後に上昇し始めて、催眠作用を発揮すると言われていますので、それが睡眠に影響する可能性はあるでしょう。

 ただ、以前から日本人は子どもも大人も睡眠時間の短さが際立っているため、新型コロナ禍が原因で睡眠時間が短くなったとは、一概に言えないのではないかと思います。

睡眠に特化して企業の健康経営の支援などを手掛けるブレインスリープ(東京・千代田)が2021年3月に発表した睡眠時間に関する調査結果では、日本人の平均睡眠時間は6時間43分。同社が行った昨年の調査よりは16分長くなっていたといいます。それでもOECD加盟国の平均睡眠時間8時間25分に比べると、まだ1時間42分短いことになります(※4)。そもそも、どれくらい眠ると良いのでしょうか。

 National Sleep Foundation(米国国立睡眠財団)では、昼夜合計の睡眠時間を以下のように推奨しています(※5)。

0~3カ月:14~17時間
4~11カ月:12~15時間
1~2歳:11~14時間
3~5歳:10~13時間
6~13歳:9~11時間
14~17歳:8~10時間
18~64歳:7~9時間
65歳~:7~8時間

 働き盛りの世代でも最低7時間、できれば9時間眠ったほうが良いとされています。