「またおしゃれが楽しめそう」と喜ぶ人も

 国立がん研究センターによれば、乳がんは女性が罹患するがんの中で最も多く、2019年の罹患数は9万人を超える見込みだ。その全員が乳房を失うわけではない。乳房温存療法や乳房再建術を選択できる場合もある。ただ、多くの女性は乳がんの診断にまずショックを受ける。手術後に起こる変化を受け入れるのも容易なことではない。

 「手術前に来店されたあるお客さまは商品説明の途中で泣き崩れた。『淡々と準備するつもりだったのに、パットを見ていたら本当に胸がなくなるんだと実感が湧いた』とおっしゃっていた。やはり女性にとって胸は特別なもの。ご家族にも話せないつらさを抱えている方は本当に多い」(原島氏)

入浴着「りらっくすバスクロス」。温泉や温浴施設でも着用したまま入浴でき、手術痕を気にせず過ごすことができる。お子さんやお孫さんとの入浴用に購入する人もいる
入浴着「りらっくすバスクロス」。温泉や温浴施設でも着用したまま入浴でき、手術痕を気にせず過ごすことができる。お子さんやお孫さんとの入浴用に購入する人もいる
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KEA工房 銀座本店 原島亜奈氏
KEA工房 銀座本店 原島亜奈氏
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 KEA工房では可能な限りサロンへの来店を促す。商品にはさまざまな特徴があり、治療の内容や術後の経過、ライフスタイルなどによって必要なアイテムが異なるため、専門知識を持つスタッフがカウンセリングを行う方が良いとの考えからだ。センシティブな内容だけに、KEA工房ではフィッティングサポートを事前予約制とし、一人ひとりがゆっくりと過ごせる環境を整えた。

 カウンセリングの過程で悩みや不安を打ち明けてスッキリしたという人もいれば、専用のブラジャーの補正力に驚き「またおしゃれが楽しめそう」と喜ぶ人もいる。こうした体験ができるのもサロンだからこそ。下着で洋服が映えるように、心持ち次第で女性は美しくなれるのかもしれない。

(タイトル部のImage:udra11 -stock.adobe.com)