「本測定システムの結果のみで臨床診断や鑑別をしてはならない」

 今回発表した機器は、管理医療機器(クラスⅡ)として、2020年12月に製造販売承認済み。「革新的医療機器条件付早期承認制度」により、2020年6月の申請からわずか6か月で承認を受けたという。一般的名称は「アミロイドβ質量分析用セット」(医療機器承認番号:30200BZX00384000)、希望販売価格は1億円(税別)。

今回の機器のモックアップ
今回の機器のモックアップ
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 発表がこのタイミングになったのは、「指針の発行を待ったため」と田中耕一氏は言う。指針とは、日本認知症学会、日本老年精神学会、日本神経学会が監修した「認知症に関する脳脊髄液・血液バイオマーカーの適正使用指針」のこと。

 今回の機器は、あくまでアミロイドβを計測する機能を備えるもの。この出力値の臨床的意義は評価されていない。そのため、同指針では「本測定システムの結果のみでアルツハイマー病の臨床診断や鑑別をしてはならない」としている。認知症の専門医が、様々な診察や検査を基に総合的に診断する上での一つの情報にとどめることを明記した指針である。