ブラックボックスの中身とは?

 認知機能が低下している顔。これをきっちり数値化できれば認知症診断の世界に革命が起こる。しかし、AIの判断がどこを手がかりにしたものなのか、詳しいことはわかっていないのだという。

 「検証するために、顔写真の上半分と下半分とに分けて、同じように検証してしみたところ、下半分のほうが若干正答率が高く出ました」(亀山征史氏)

 「漠然とではありますが、目元を見て判断しているのかな、と感じていたので少し意外な気がしました」(亀山祐美氏)

 なにはともあれ、この技術が確立すれば認知症診療の歴史が大きく前進するのは間違いない。医師が問診中に写真を撮り、それを解析することができれば大の大人に対して「今日は何日ですか」などの質問をする必要もなくなるだろう。

 「健康診断の際に顔写真の撮影を続ければ、去年と今年、10年前と今を比べることもでき、早期発見につながりやすいと考えます」(亀山征史氏)

 早期発見、早期介入が認知症の発症を遅らせる効果があることは確実だ。手がかりは多いに越したことはない。

 「顔写真による認知症診断の分野については、診断をするというよりも、病院受診するきっかけ作りに有用なのではないか」と亀山征史氏は語る。

 AIによる写真解析技術が認知症診断の新たな手がかりとなる日は近い。

(タイトル部のImage:patpitchaya -stock.adobe.com)