“うなぎの寝床”からロボットアームがキビキビと薬をピックアップ
そのイイジマ薬局が2020年7月に導入したのが、日本BDが提供する薬局ロボット「BD Rowa Vmaxシステム」(以下、Vmax)だ。Vmaxでは処方薬、OTC医薬品双方を一元管理。薬局2階の小型倉庫に収められた薬剤箱を、ロボットアームが指示に従って自動で入庫・払い出しなどを行う仕組みである。
1階から発注すればらせん状のシューターを通じて薬が薬剤師のもとに届く。OTC医薬品の場合、早ければ5~6秒ほどで払い出され、患者にとってもストレスがない。
取材時、Vmaxに保管されていた処方薬、OTC医薬品は3546種類、6848箱。高さ2.62m×幅1.63m×奥行き5.55mと“うなぎの寝床”のような空間の左右棚にびっしりと薬剤箱が置かれ、ロボットアームがキビキビとした動きでそれらを移動したり、取り出したりしていく。
取り出し口は処方薬が4口、OTC医薬品が1口の合計5口で、どの取り出し口に払い出すかも自動で制御してミスなく実行する。入庫時にはバーコードを読み込んで有効期限を管理しており、「2020年8月に期限を迎える薬が17箱ある」といった内容もシステム管理画面でひと目でわかる。