大量導入がもたらす効果
検証実験を行うのであれば、ある程度のスケールが必要だ。導入数が1体、2体では検証するほどのデータを集めることは難しい。その点ひろちゃんは1体5000円と低価格のため、大量導入のハードルが低い。
「現在弊法人では1ユニット10人の入居者様に配布して様子を観察していますが、例えば定員が100人の施設で、これを50人ずつのグループに分け、一方には全員配布、もう一方には配布ナシ、という検証をすることも可能かもしれません 」(久保田氏)
現在はプレ検証の段階だが、想定外の効果も出始めているという。
「特養にいらっしゃる方は基本的に要介護度が3以上です。また認知症を患っている方が多くいらっしゃいます。それでもコミュニケーションに支障がない方も多い。そうした方々がひろちゃんをかまっているうちに笑顔が増える。この部分についてはある程度予想できることでした。ところが施設の職員たちにも、良い効果がで始めているのです」(藤本氏)