トヨタ自動車の企業城下町として知られる愛知県豊田市。この日本有数の企業城下町で、2021年からスタートした「ずっと元気!プロジェクト」が注目を集めている。同プロジェクトは、簡単に言うと、65歳以上の人たちに、いつまでも元気でいてもらうための仕組み作り。しかし、実現までの道のりはそう簡単ではなく、いくつかの”カイゼン”もあった。(江田 憲治=Beyond Health)

*以降の内容は、2021年10月14日に掲載した記事の再録です。肩書・社名、事実関係などは原則、掲載時のままとしています。

愛知県豊田市で今年7月に始まった「ずっと元気!プロジェクト」。65歳以上の人たちに向け、いつまでも元気にその人らしく生活するため、社会との繋がりを維持してもらう取り組みだ。特徴的なのは官民連携のソーシャル・インパクト・ボンドを導入していること。同様の仕組みを使っている自治体は他にもあるが、豊田市式は少し違う。

ソーシャル・インパクト・ボンドとは

 耳に馴染みのない方も多いだろう。「ソーシャル・インパクト・ボンド」とは、社会の課題を解決するため、行政と民間業者が連携して成果に見合った報酬を分配していく仕組みだ。神奈川県や福岡市が導入し成果を上げている。

 今年7月、愛知県豊田市がソーシャル・インパクト・ボンドを使った「ずっと元気!プロジェクト」をスタートさせ注目を集めている。

 豊田市企画政策部未来都市推進課の丹羽広和さん(担当長)と、水谷大樹さん(主査)に話を聞いた。

 「ソーシャル・インパクト・ボンドとは民間企業や国、自治体が社会課題を解決するためのお金を用意することで事業を走らせ、参加してくれた事業者にはその社会的課題解決の貢献度合いに応じて報酬を支払うというものです」(丹羽さん)

豊田市企画政策部未来都市推進課 担当長の丹羽広和さん(撮影:末並 俊司)
豊田市企画政策部未来都市推進課 担当長の丹羽広和さん(撮影:末並 俊司)
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 スタートから3カ月が経過して取り組みの内容が広まるにつれ、その成果に期待する声も高まってきたが、新しい取り組みなだけに走る出す前は内部での議論も白熱した。