やめたくてもどうしてもやめられないタバコ──。

 こうした症状は、医学的に「ニコチン依存症」という病気に分類される。一口にタバコへの依存といっても、身体的依存と心理的依存とが複合している。例えば、ニコチンが切れて体が震えてくるなどは、身体的依存に由来する症状で、ニコチンを補充する禁煙補助薬が一定の成果を上げている。問題なのは心理的依存だ。目覚めたときに無意識のうちにタバコに手を伸ばしてつい吸ってしまうというような生活習慣に根付いた依存なのだが、こちらには決定的な治療法がない。

 心理的依存の克服をスマホのアプリでサポートしようというのが、慶應義塾大学OBの医師である佐竹晃太氏らが2014年に立ち上げたキュア・アップだ。

治療アプリの仕組み(図:Beyond Healthが作成)

 開発中のアプリ「CureApp禁煙」は、患者がコミュニケーションを取ることでタバコへの心理的な依存を緩和することが期待されている。同社ではこのアプリを医薬品や医療機器を管轄する薬機法による承認を受けようと、実際の患者を対象に治験を行っており、近く厚労省に申請する予定で、早ければ2019年か2020年にも承認され、医療現場に登場することになる。