国関連のビッグデータの活用も進む

 この日本の動きをめぐっては、海外からは、拙速な承認プロセスであるとの議論も巻き起こっている(関連記事)。ただ、それと同時に、リアルワールドデータの活用については、間違いなく注目されており、それによる早期承認を促す検討も始まっている。欧米においては「リアルワールドエビデンス」という言葉もいわれるようになっており、臨床現場で得られたデータを科学的根拠として、承認審査に活用する動きが出てこようとしている。

 さらに、厚生労働省では、国も関連している診療に伴うレセプト情報や特定健診等情報データベース(NDB)、医療情報データベース(MID-NET)などのビッグデータを、リアルワールドデータとして位置づけようとする動きも出てきている。逆に言えば、これまでは臨床現場で生じるデータが、医療の効果や副作用などの検証に十分に活用されてこなかったということでもある。

 今後、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)などのデジタルヘルス関連技術の発達により、大量のデータが生まれ、それに伴いその利活用もますます注目されるのは間違いない。リアルワールドデータは、それに関連したホットトピックになると考えられる。


(タイトル部のImage:Goss Vitalij -stock.adobe.com)