生命の設計図であるゲノムDNAの塩基配列が1つ分だけ他の塩基に置き換わっていることを指す。「single nucleotide polymorphism(一塩基多型)」の略語で、読み方は「スニップ」。病気のなりやすさや体質に影響する遺伝的な要因として知られている。

300個~1000個に1個の割合で存在

 遺伝情報を担うDNA(デオキシリボ核酸)は、「アデニン(A)」「チミン(T)」「シトシン(C)」「グアニン(G)」という4種類の塩基が30億連なったものだ。このDNAは300個~1000個に1個の割合でSNPが存在するとされる。これが病気のなりやすさや体質に影響することから注目されるようになった。なお、一般的には、SNPは発生頻度が1%以上になるケースを指すことが多く、配列変化の頻度が1%未満の場合は突然変異と言う。

 SNPが関係する体質の違いとしてよく引き合いに出されるのが、お酒を飲めるかどうかだ。アルコールの分解に関連する酵素に関係した遺伝子が複数存在し、この遺伝子に関係するSNPの違いで、酵素の機能が変化。そのために、SNPの違いがお酒を飲めるかどうかに関係するのだ。

 そもそも2003年のヒトゲノム解読完了した後、SNPが次々と明らかになり、こうした関係は関心の的になっていった。SNPを網羅的に解析する「ゲノムワイド関連研究(GWS)」で、病気に関連したSNPが判明するようになった。病気は遺伝要因だけではなく、環境要因も関係するため、SNPだけで分かることは限られるが、病気の予防や病気のメカニズムの理解に活用できると考えられた。「テーラーメイド医療」などの遺伝情報を踏まえた医療を推進する動きにつながった。