個人情報を含むヘルスケアデータを預かる事業者が、本人に代わってデータを管理し、許諾の下でデータを利活用する企業などに提供する仕組み。本人は自らのデータを提供したインセンティブとして健康関連サービスなどの還元を受けられる。

 現在、総務省の「情報信託機能活用促進事業」でヘルスケア分野における委託事業の一つとして実証事業が行われている。この実証事業は、マイデータ・インテリジェンス、大日本印刷、DataCurrentの3社が提案したもの。データを利活用して本人に健康関連サービスなどの提供を行う企業としては、キリンホールディングスやRIZAPなど6社が参加している。

事業者にデータが囲いこまれる課題を解決

 ウエアラブルデバイスやIoT機器の普及により、個人のヘルスケアデータは各事業者が構築したPHR(Personal Health Record)に蓄積されている。このデータの利活用は、基本的に事業者に委ねられている。

 具体的には、個人情報を含むデータの第三者への提供は本人の同意が必要だが、個人を特定できないデータの利活用に関しては本人のコントロールが及ばない。そのため、事業者にデータが囲い込まれ、十分な活用がされにくいという課題がある。

 これに対してヘルスケア型情報銀行サービスでは、個人のヘルスケアデータなどを預かる事業者が、本人の意向によってデータの利活用に関する契約を事前に交わす。その契約に基づいて、本人に最適な健康関連サービスを手掛ける利活用企業を選定してデータを提供する。データを提供された利活用企業は、データ提供の対価として本人に最適なサービスを還元する。


(タイトル部のImage:Goss Vitalij -stock.adobe.com)