病気などで日常的にかかる特定の医師。日本医師会は「なんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師」と定義している。

 新型コロナウイルス感染症を受け、2020年4月に初診からのオンライン診療が特例的に解禁された。それを恒久的なものにするかどうかという議論の中で、「かかりつけ医」によるオンライン診療であれば初診でも可能という考え方が先日示されたばかり。その点からも、かかりつけ医の位置付けに、あらためて関心が集まっている。

大病院集中の是正を背景に議論進む

 日本においては、医療提供体制の議論の中で、かかりつけ医の機能や診療報酬上の評価、登録などが長く検討対象となっている。背景にあるのは、病院への患者集中だ。日本では、国民皆保険の下で、「フリーアクセス」が基本になっており、患者は希望する医療機関のどこにでも自由に受診できることが特徴となっている。

 これは利便性につながる一方、施設の整う病院に安易な受診が集中しやすい側面があった。そこで、医療提供体制の適正化の一環として、第一線の医療を担う「ゲートキーパー」としてのかかりつけ医の機能強化という考えが重要視されるようになった。

 2016年度からは、紹介状なしに一定規模以上の保険医療機関を受診する場合、定額の徴収が義務化された。大病院を受診する前に、まずは診療所などを受診する流れが作られた。