任意型検診にも科学的根拠は求められる

 任意型検診で行われる検診内容は、必ずしも集団として科学的に死亡率減少効果が証明されていないが、個人の死亡リスクを下げる科学的根拠が何らかの研究で示されたものが行われている。実施する医療機関は、受診者に対して検査を受ける意義についての情報提供を行い、受診者の選択を助けるよう求められる。

 例えば、各種のがんの罹患を予測するための血液検査によるがんのマーカー測定は、集団として死亡率を下げる検査にはなっていない。ただし、個人のがんの可能性を知るための情報の一つになると考えられており、任意型検診で採用される検査項目の一つになっている。

 自己負担についても違いがあり、対策型検診は公共政策として実施されるため、公的な資金が使われ、受診者は無料あるいは少額の自己負担だけで受けることができる。国や自治体も対策型検診の受診率を高めるために住民に積極的に働きかける。それに対して、任意型検診は原則として全額自己負担となる。企業や健康保健組合によっては、個別の判断として条件を設けた上で補助を出すことで自己負担の低減を図っている場合もある。

 最近では、新たなスクリーニング技術が確立され、実用化の動きもある。こうした新規の検査は、任意型検診の検査項目として採用されるケースも出ている。



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