セルフコンパッション(self-compassion)とは、自分自身(self)に対して“思いやりや慈悲(compassion)”を向けること。仏教に由来し、どんな状況においてもありのままの自分を受け入れることで、困難な状況でも前向きな気持ちを持ち続けられるようにするための考え方である。同じく仏教に由来するマインドフルネスに並んで注目されている。

 関西学院大学 文学部 教授の有光興記氏によると、セルフコンパッションの実践によって困難な状況でも対応できる心をつくることで、「周囲と調和した行動が取れるようになったり、幸福感が高まったりするという効用もある」という(記事:ビジネスパーソンに効く「セルフ・コンパッション」とは何か?)。

 さらに、過去の研究では、セルフコンパッションで推奨される取り組みの一つである「慈悲の瞑想」によって、心理的苦痛の軽減や対人関係の改善、共感性の向上などが確認できた。こうした効果が得られるセルフコンパッションは、心の健康を保ちながら働くためのメンタルヘルス対策にも活用できそうだ。