国内でも普及目指す

 こうした社会的処方を、日本でも広めようとする動きがある。

 一般社団法人プラスケアは、国内で社会的処方を広めるために2018年4月に社会的処方研究所を開設した。ここでは、地域の活動や情報を集め、困っている人や悩んでいる人に提供している。

 具体的には、「Research」「Factory」「Store」の3つの機能を持つ。Researchでは、街中に出たりインターネットを駆使したりして、情報を集める。Factoryでは、Researchで集めた情報をもとに、どのような社会的処方ができるかを練る。

 そして、Storeでは、プラスケアが運営する「暮らしの保健室」などを通じて困りごとがある人や悩んでいる人に提供していく。暮らしの保健室は、学校の保健室のように、気軽に病気や健康の悩みを話せる場所である。

 このほか、2021年6月18日に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)2021」では、孤独や孤立の対策として、「社会的処方の活用」が明記された。身体的にも精神的にも健康な生活を送るために、日本版の社会的処方がどう広まっていくのか、今後の動きを注視したい。

(タイトル部のImage:Goss Vitalij -stock.adobe.com)