ウェルビーイング(Well-being)とは、肉体的・精神的・社会的に満たされて幸福な状態であること。「Happiness」が瞬間的な幸せを表すのに対して、ウェルビーイングは持続的な幸福状態を表す。

 ウェルビーイングについては、明確な日本語訳があるわけではなく、“幸福”や“幸せ”のほか、“充実した状態”などとも言い換えられている。世界保健機関(WHO)憲章の前文に示されている「Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity(健康とは、病気ではないとか弱っていないということではなく、肉体的にも精神的にも、そして社会的にも、全てが満たされた状態にあることをいう)」という文章の“健康”を意味する言葉として、ウェルビーイングが用いられる場合が多い。

 どの解釈でも、ウェルビーイングは人の豊かさを示す概念として捉えられており、近年、ヘルスケア領域で注目を集めている。

 例えば、2015年の国連サミットで採択された「SDGs(持続可能な開発目標)」でも、17の目標のうちの一つに、「Good health and well-being(全ての人に健康と福祉を)」が掲げられた。さらに、日本では、「Human Well-being(人々の幸福)」を目指し、高齢社会や地球温暖化などの社会課題に対する9つのムーンショット目標を内閣府が設定した。

 これまでは、従業員の心身の健康増進に働きかけてきた健康経営においても、次なる指標として、ウェルビーイングの向上が注目されている。また、新型コロナウイルス感染症が世界中に影響を与えたことで、「幸せとは何か」に立ち返り、自らのウェルビーイングを模索する人が増えたことを受け、さらに盛り上がりを見せそうだ。