●アイ・ブレインサイエンス

アイ・ブレインサイエンス 代表取締役社長 髙村健太郎氏
アイ・ブレインサイエンス 代表取締役社長 髙村健太郎氏
[画像のクリックで別ページへ]

 認知機能の初期検査では、短い診療時間の中で「10~15分程度を要する検査時間が取れない」という課題があり、それが早期診断を妨げる最大のボトルネックとなっている。そこでアイ・ブレインサイエンスは、その課題を解決する手段として「アイトラッキング式認知機能評価法」の開発・実用化を進めている。

 この評価法では、まず被験者がスマート端末の前に座り、画面に表示される設問に答えていく。ただし、スマート端末の顔認識システム(RGBカメラ+深度センサー)を用いた視線追跡技術で被験者の視線を記録できるため、被験者は「画面に触れたり話したりする必要はなく、画面を見ているだけで設問に回答できる」(同社 代表取締役社長 髙村健太郎氏)。さらに、正解の部分を見ている時間を計測し、定量化することで評価している。

 導入面での注意点として、髙村氏は「従来法との連続性」を挙げる。一気に検査のAI化などを進めても「診療で受け入れられない可能性がある」からだ。その点、今回の評価法で用いられているソフトウエアは、従来の認知症検査である「MMSE」と高い相関性を持っており、アナログの医療と将来的なAIによる診断予測の中間に位置する手法であることがポイントとなる。

●Contrea

Contrea 代表取締役 川端一広氏
Contrea 代表取締役 川端一広氏
[画像のクリックで別ページへ]

 Contreaは、医師と患者が対話に注力するためのクラウド型IC支援システム「MediOS」を開発している。医師にとって、手術前などに行う患者やその家族への説明対応は大きな負荷となっている。そこで、これまでは医師がすべて口頭で説明していた内容の一部を動画でサポートし、医師の説明時間を短縮するとともに「患者との信頼関係を築くうえで重要な個別説明などに注力してもらう」(同社 代表取締役 川端一広氏)ことを目的としたサービスとなる。

 実際の利用では、医師はまずIC(インフォームドコンセント)をする前に病気や手術方法に応じた動画を組み合わせることで、患者に合わせたセミオーダーの動画を発行できる。発行までには「最短で6クリック、30秒程度で操作は完了する」(川端氏)というシンプルさも大きな特徴だ。患者は、医師から発行された動画を、スマホやパソコンなどを使っていつでも好きな場所で繰り返し視聴できる。医師に質問できる機能も備える。

 今後の展開として川添氏は、MediOSを「医療者と患者をつなぐプラットフォーム」として構築していくことを想定。現場のさらなる効率化をはかるとともに、「患者のエンゲージメントも高められるようなシステムにアップデートしていきたい」と考えている。