●ハウス食品グループ本社

ハウス食品グループ本社 研究開発本部 イノベーション企画部 グループ長の上野正一氏が説明
ハウス食品グループ本社 研究開発本部 イノベーション企画部 グループ長の上野正一氏が説明
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 味覚検査やアンケートなどを通じて、味覚や食事の状況が高齢者の健康状態にどのように影響しているかを研究。年代が上がるにつれ、塩味や酸味に関しては感受性が鈍くなり、甘味や苦味に関してはそれほど変化がみられないという結果が出た。また、アンケートでは食事に興味がないと答えた人は塩味に対して、非常に感度が下がっているということが判明。同様に共食をする(誰かと一緒に食事をする)回数がまったくない人は、共食をする人に比べて塩味の感度が鈍くなっていることも明らかになった。なお、同社は岩木健康増進プロジェクト健診のほか、沖縄でも同様の味覚試験を実施。地域による食事の違いも念頭に研究を行っている。

 今後は食事の写真を撮ると栄養素やカロリーが出る食事画像解析アプリを使用し、味覚の状況や食事内容の関係を調査。弘前大学COIの超多項目健康ビッグデータを使用し、高齢者特有の認知症やフレイルにどのような影響を与えているか明らかにしていく。

●味の素

味の素 R&B企画部 シニアマネージャーの三根智幸氏が説明
味の素 R&B企画部 シニアマネージャーの三根智幸氏が説明
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 脳、筋肉、骨などの主要な構成成分、さらにはホルモン、酵素、抗体といったからだの調節機能の物質もたんぱく質からつくられる。アミノ酸は20種類しかないが、10万種類ものたんぱく質をつくり出す材料となるだけでなく筋肉の合成促進、ネットワークのコントロールなどさまざま役割を担っている。そのアミノ酸に着目し、血液中の濃度バランスでからだの状態を評価するのが、同社の疾患リスク診断サービス「アミノインデックス」。

 たとえばある人の血液中のアミノ酸濃度バランスについて、膵臓がんの人のアミノ酸濃度バランスと比較するなど、疾病の人とどれくらい近いかをアルゴリズムで算出しスコア化、ランク付けできる。血中のアミノ酸濃度バランスをみることでリスク診断ができる疾患には、がん・心疾患・脳血管疾患の3大疾病および糖尿病認知機能低下などがあり、さらにその対象を広げようと取り組んでいる。岩木健康増進プロジェクト健診では、糖尿病を発症する2年前にも関わらず、すでに糖尿病を発症している人のパターンに類似しているといった事例が出ている。また、血糖値が正常域でもリスク診断できることがわかっており、より早い段階で気づきを与え、生活習慣の改善を促すことが期待できる。

(タイトル部のImage:日経BP)