Beyond Healthは2021年10月22日、日経クロスヘルスEXPO 2021において特別セッション「これが近未来の新市場『空間×ヘルスケア 2030』の全貌」を実施した。Beyond Healthが掲げる「空間×ヘルスケア 2030」をテーマに、イノベーションの起こし方や他産業との異業種連携、社会実装への道筋について議論が展開された(関連記事:「空間×ヘルスケア 2030」の意義と課題を有識者と議論)。

 セッションの前半ではまず、各パネリストがそれぞれショートプレゼンを実施した。本記事では、前・経済産業大臣政務官 兼 内閣府大臣政務官 兼 復興大臣政務官で参議院議員の佐藤啓氏によるプレゼンの様子をお伝えする。

前・経済産業大臣政務官 兼 内閣府大臣政務官 兼 復興大臣政務官で参議院議員の佐藤啓氏(写真:加藤 康、以下同)
前・経済産業大臣政務官 兼 内閣府大臣政務官 兼 復興大臣政務官で参議院議員の佐藤啓氏(写真:加藤 康、以下同)
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政治も積極的に関与し、健康に対するムーブメントを

 まず佐藤氏は、自身が事務局長を務める「明るい社会保障改革推進議員連盟」について触れた。同議連では、「予防・健康づくり」を年金・医療・介護・子育てに続く5番目の社会保障の柱として位置付け、人生100年時代における「百年健幸」の国づくりを目指す。

 「個人が健康に過ごして活躍できる時間が長いほど、社会保障制度は持続可能性が高まる。そして予防・健康づくりは日本の一番の勝ち筋。成長産業として育つ地盤をつくる。こうした“三方良し”の社会保障改革を推進していく」と佐藤氏。

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 予防・健康づくりのポイントとしては、意識せずに健康になれる環境を提供し、いかに健康無関心層を取り込んでいくかを挙げる。まさに本セッションのテーマである「空間×ヘルスケア」のコンセプトと重なる。そして、今後の改革の三本の矢として、「エビデンス」「健康への投資」「社会全体で健康増進」を掲げた。

 「経済産業省と厚生労働省が実証事業を通じてエビデンスの構築に動いている。エビデンスが明らかになった暁には、保険者がデータを組み込んで予防・健康づくりに取り組んでいく。しかし、それだけでは国民が動くのは難しい。そこで様々な側面から健康増進を後押しする社会の仕組みを整備したい」(佐藤氏)。

 その社会の仕組みに関しては、企業であれば健康経営、医療であれば人とのつながりを促す社会的処方、オンライン診療・服薬指導などを挙げた。あわせて、「空間×ヘルスケア」でも描いているような住宅や交通手段を含めた“健康に優しいまちづくり”も想定する。

 予防・健康づくりは、現在の経済産業政策の重点の1つである。ただし今後は、より横断的な視点からその動きを加速する必要があると佐藤氏は訴える。「まずは経産省の主導とはいえ、健康を軸に据えた効果は大きい。今後は省庁の垣根を超え、横串を刺した連携が求められる。政治も積極的に関与しながら、健康に対する大きなムーブメントを起こしていくことが大事だ」。

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(タイトル部のImage:日経BP)


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