Beyond Healthは2021年10月22日、日経クロスヘルスEXPO 2021において特別セッション「これが近未来の新市場『空間×ヘルスケア 2030』の全貌」を実施した。Beyond Healthが掲げる「空間×ヘルスケア 2030」をテーマに、イノベーションの起こし方や他産業との異業種連携、社会実装への道筋について議論が展開された(関連記事:「空間×ヘルスケア 2030」の意義と課題を有識者と議論)。

 セッションの前半で各パネリストがそれぞれ実施したショートプレゼンに続き、後半ではクロストークを展開。「空間×ヘルスケア 2030」に関し、大きく3つのテーマで議論が進んだ。すなわち、(1)「空間×ヘルスケア 2030」のコンセプトに対する感想、(2)「空間×ヘルスケア 2030」の世界観におけるエビデンス(科学的根拠)について、(3)「空間×ヘルスケア 2030」実現に向けた異業種連携や社会実装への道筋について、である。

セッションの様子(写真:加藤 康、以下同)
セッションの様子(写真:加藤 康、以下同)
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「メディアがハブになると出会いがショートカットできる」

 まずは(1)の「空間×ヘルスケア 2030」のコンセプトに対する感想についての議論から始まった。「空間×ヘルスケア 2030」とは、「健康で幸福な人生100年時代を創る」ためのビジョン。2030年に実現すべき空間を、分かりやすいイラスト(ビジョナリーフラッグ=未来の旗と呼んでいる)にして提示しているのがポイントである。これまでに、未来の住宅「Beyond Home」、未来の薬局「Beyond Pharmacy」、未来のワークプレイス「Beyond Workplace」、未来のモビリティ「Beyond Mobility」に関するイラストを示してきた(関連記事:【特集】空間×ヘルスケア 2030)。

 これについて意見を求められた前・経済産業大臣政務官 兼 内閣府大臣政務官 兼 復興大臣政務官で参議院議員の佐藤啓氏は、自身が事務局長を務める「明るい社会保障改革推進議員連盟」との共通点について触れた(関連記事:「予防・健康づくりが日本の一番の勝ち筋」、前・経産政務官の佐藤啓氏)。「我々が取り組む明るい社会保障改革は、意識せずに健康になる社会環境を作ることが目標。『空間×ヘルスケア 2030』のコンセプトは、我々が推進しているものと同じ内容を分かりやすくイラストでビジュアル化している。その点で共感を覚える」(同氏)。

左から2人目が佐藤氏
左から2人目が佐藤氏
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 奈良県立医科大学 MBT(医学を基礎とするまちづくり)研究所 副所長(研究教授) 梅田智広氏は、ビジュアル化している効果について自身の経験を重ねた(関連記事:「医学を基礎とするまちづくり」を起点に全国各地で実証、奈良医大の梅田氏)。「絵で表現すると、目的を共有する際に伝わりやすい。当事者が集まると行動が起き、行動は価値を生み、その価値は事業へとつながる。このことは私の実証でも経験済みだ」(同氏)。

 加えて梅田氏は、こうしたコンセプトをBeyond Healthのようなメディアが掲げるメリットについての見方を示した。「メディアがハブになることで、様々なステークホルダーの出会いがショートカットできる。その点で効果的だと感じている」(同氏)。