8月1日公開の「デジタルヘルスのエビデンス」で認知症患者に対するペットロボットの効果が紹介されていましたが、介護施設入所者の健康や生活に関する問題を解決・支援しようというスタートアップが増えてきました。

 しっぽのついたクッション型セラピーロボット「Qoobo(クーボ)」を製造・販売するユカイ工学は9月3日、日本福祉大学福祉経営学部教授の尾林和子氏の協力の下、高齢者介護施設でQooboの効果を測定したところ、他者との活動参加促進や動揺・興奮の軽減などポジティブ反応効果が長期間継続したと発表。慶應義塾大学と電通サイエンスジャム、トッパンフォームズは、特別養護老人ホームに入所する認知症患者20人に対してお笑いや童謡のステージを鑑賞してもらい、新開発の「感性アナライザ」で脳波を計測した結果、通常時に比べて高揚感(ワクワク度)が向上し、ストレス度が低下することを定量的に確認できたそうです。9月5日には、三菱総研DSCの、高齢者の ADL(日常生活動作) を維持向上するコミュニケーションロボット開発プロジェクトが、AMED(日本医療研究開発機構)事業に採択されたとの発表もありました。

 認知症患者では、認知機能低下そのものより、暴力や暴言、幻覚、妄想、抑うつなどBPSD(行動・心理症状)の度重なる発現が介護者や家族を困らせ、救急受診の要因になることが知られています。薬物や入院加療などの医療手段を使わずに、施設内で低コストで副作用なくBPSDを予防できる新しいテクノロジーやサービスに今後期待です。(大滝隆行=Beyond Health)


以下では、2019年9月2日~6日に配信されたプレスリリースの中から編集部がピックアップしたものを【ビジネス】【プロダクト/サービス】【要素技術】に分類しました。各項目をクリックすると、それぞれのプレスリリース(WebサイトやPDFなど)に移動します。

【ビジネス】

【プロダクト/サービス】

【要素技術】

(タイトル部のImage:jalisko -stock.adobe.com)