「箱に入った病室」を病院に直接配送

【プロダクト/サービス】

  • ・視覚障害者の読書をサポート、スマホアプリPocketVision
  •  世界では13億人が何かしらの視覚障害を抱えている。ドイツのスマホブランドHONOR社は、「PocketVision」と呼ばれる、AI(人工知能)アプリを発売し、視覚障害者が本やメニュー、あらゆる文書を簡単に読めるツールとして提供する。PocketVisionはAIとクアッドカメラ技術を搭載。クアッドカメラは、超高解像度カメラ、超広角カメラ、望遠カメラ、深度測定カメラの4つのカメラで構成されるハイスペックカメラだ。PocketVisionは、従来の拡大鏡やタイポスコープ(読字用補助具)の代わりとなる新しい道具として、持ち運びやすさと価格の安さからも人気が出そうだ。

     アプリは、HONOR20/HONOR20PROに無料でダウンロード可能で、英語、スペイン語、ポルトガル語、ドイツ語、イタリア語、中国語に対応する。PocketVisionの便利な3つの機能は次の通り。(1)テキスト音読モード:HONORのAIとOCR(光学文字認識)技術により、テキストの写真をすばやく文字認識し、本やメニューなどを音読するモード(2)ズームイン・モード:HONOR20PROの48MPクアッドカメラレンズと8MPテレフォトレンズでウルトラクラリティー(超鮮明)を実現。スマホのボリュームボタンを使って、テキストを拡大しながら、文字がぼやけずにくっきりと見える(3)ネガティブ・イメージ・モード:特定の色が見えづらい人向けに、カラーフィルターによって画像のコントラストを改善し、見やすくするーー。

     HONORは、Royal National Institute of Blind Peopleと提携し、全盲、または一部視覚障害を抱える人の困難を理解するための意識向上を促す。HONOR社の代表であるジョージ・ツアオ氏は、「世界中の人の読む体験をより快適にし、視覚障害を抱える人の自立、自信、可能性、夢をサポートしたい」と述べた。
    HONOR Empowers the Visually Impaired with Launch of New AI-Powered App "PocketVision"

  • ・病院施設をモジュラー建築する新たなデザイン
  •  米国のモジュラー・イノベーション企業、EIRHealthcare社が、Fast Company’s 2019 Innovation by Design賞の二つの部門を受賞した。賞を獲得したのは、「MedModular」という「箱に入った病室」であり、組み立て式のキットとして、病院施設へ直接配送することが可能な商品だ。同社はインダストリアル・エンジニアリング(生産管理工学)と建設、テクノロジー、患者ケアをひとまとめにし、従来の病院開発の「固定価格」に革命を起こす。

     より早く、品質高く、低コストで未来の病院を建設することを目指すインテグレーテッド・デザインが、同社の売り。医療施設の建築現場における長年の消費過剰問題の解決を目指す。今年のFast Companyのコンテストには至上最高の4300社以上のデザイナーや企業からエントリーがあり、1年間かけて、最も優れた「今日と未来の課題への解決策となるデザイン」の選考が行われた。一流企業や、まだ起業間もないスタートアップ企業、ハングリー精神があふれる若者から多くの応募があり、業界における影響力の高い賞である。選考では、イノベーションを起こす鍵となる各要素(機能性、独創性、審美性、持続性、ユーザーを考慮した視点、文化的インパクト、ビジネスインパクト)が総合的に評価される。

     ヘルスケア業界に起きているテクノロジー革新に伴う病院建設やコストの課題に対し、建設業界や不動産側からのアプローチで解決を試みる、新たなビジネスデザインである。
    EIR Healthcare Awarded Two Fast Company Innovation by Design Honors For Its Modular Design Solution Positioned to Save the Healthcare Industry

  • ・自分の皮膚を使う再生医療等製品Skin TE
  •  バイオテクノロジー・カンパニーである、米国PolarityTE社は、独自の「Skin TE」を使った傷や外傷性損傷の治療例について、2019年9月20〜22日にサンディエゴで行われるアメリカ形成外科学会総会(ASPS2019)で発表する。「Skin TE」は、皮膚移植用の細胞、組織として用いる世界初の肌再生医療等製品であり、患者自身の肌の回復や再生成、置換手術に用いられる。これまでに、傷や外傷性損傷、火傷、形成手術、傷跡などで露出した骨、筋肉、関節、腱などを覆う皮膚として再生用に利用されてきている。

     今回、Skin TEが発表する15人の治療例は、肌再生医療に関する最新の臨床報告となる。本総会が、形成外科のコミュニティーと臨床医とのネットワークを広げる場となり、Skin TEの活用が広がることが期待される。

     Polarity TEは、医療、バイオメディカル・エンジニアリング、材料科学の分野において、人工的に合成された外部の素材ではなく、バイオ素材を使った再生医療等製品の開発とデザインを行っている。患者自身の組織を使って製品を培養し、患者自身の体に戻して組織の再生プロセスを促す。患者から採取した元気な組織の一部は、拒絶されずに移植できる上、動的で自己増殖力のあるパワフルな製品となるため、患者の組織を再生成するには最適な素材だ。分層植皮術にも全層植皮術にも用いることができるSkin TEに、再生医療界の熱い注目が集まる。
    SkinTE Data to be Presented at the American Society of Plastic Surgeons 88th Annual Scientific Meeting