夜更かしするティーンエイジャーの女子は太りやすい可能性があることが、米マサチューセッツ総合病院小児科部長のElsie Taveras氏らの研究から明らかになった。特に平日と週末の就寝時間に差が生じる「社会的時差ぼけ」があると、肥満や心疾患、糖尿病などの心血管代謝異常となるリスクが高まることも分かった。一方、このような関連は男子ではみられなかったという。研究結果の詳細は「JAMA Pediatrics」9月16日オンライン版に掲載された。

 これまでの研究でもティーンエイジャーの睡眠不足と肥満や心血管代謝異常との関連は認められていたが、就寝時間や社会的時差ぼけの影響についてはあまり検討されていなかった。Taveras氏らは今回、マサチューセッツ州東部在住の妊婦から生まれた児の健康状態を20年間追跡した観察研究から、12~17歳のティーンエイジャー804人(平均年齢13.2歳、女子が418人)を対象に分析した。同氏らは、特に参加者が「朝型」か「夜型」か、「社会的時差ぼけ」があるかどうかに注目した。

 その結果、「夜型」の女子は、「朝型」の女子に比べて胴囲が平均で約6mm大きく、腹部の体脂肪量の平均もわずかに高いことが分かった。一方、男子ではこのような関連はみられなかったが、これは参加人数が少なすぎたことによる可能性があるという。

 この研究は、就寝時間と体重増加の因果関係を証明するものではない。しかし、専門家の一人で米レノックス・ヒル病院の睡眠医学センターのディレクターを務めるSteven Feinsilver氏は、「睡眠不足が体重増加につながることは以前から分かっていた。これは、睡眠不足が食欲を制御する2種類のホルモンに影響することによるものと考えられる」と述べている。

 また、Taveras氏らは「睡眠の質や量だけでなく、睡眠を取るタイミングも重要な要素の一つだ。なぜなら、個人の概日リズム(24時間の睡眠と覚醒周期)が日々の活動のリズムと同期するかどうかを決定づけるためだ」と説明。「これは特に、夜型を好み、勉強のために睡眠が不規則になりやすい若者にとって重要だ」と話している。

 これらの結果を踏まえ、Taveras氏らは「一週間を通して一貫した就寝時間を保つことで、社会的時差ぼけを減らすことができ、肥満や心血管代謝異常のリスクも最小限に抑えることができる」と述べている。一方、論文の筆頭著者である米カイザー・パーマネンテ北カリフォルニア研究部門のElizabeth Cespedes Feliciano氏は「親は子どもに、夕方以降は電子メディアを使用させず、カフェイン摂取を控えさせるだけではなく、毎日、同じ時間に就寝して起床するように働きかける必要がある」と助言している。

 また、Taveras氏は、家庭だけではなく学校側も、授業の開始時間を遅らせたり、日中に勉強時間を十分に確保したりすることで、夜遅くまで宿題をする必要がないように工夫できるはずだと付け加えている。

[HealthDay News 2019年9月16日]

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