米国産科婦人科学会(ACOG)はこの度、避妊に関する声明を改め、腟リングや避妊パッチを含めた全ての避妊薬を市販薬(OTC)として、処方箋なしで販売すべきとの見解を「Obstetrics & Gynecology」10月号に発表した。同学会は、DMPA(デポ型酢酸メドロキシプロゲステロン)注射薬についても、年齢制限なく処方箋なしで販売すべきとし、女性が避妊薬にアクセスするのを阻む障壁を取り除くべきだと主張している。

 ACOGは2012年に、経口避妊薬は薬局で販売し、処方箋なしでも購入できるようにすべきとする声明を発表していた。ACOGのCommittee on Health Care for Underserved Women(十分な医療サービスを受けられない女性のための保健委員会)副委員長を務めるDaniel Grossman氏がNBCニュースに語ったところでは、今回の新たな声明では、対象をパッチや腟リング、注射薬を含む全ての避妊薬へと拡大。避妊薬のOTC化をより積極的に推奨する姿勢を打ち出している。

 ACOG委員会メンバーの一人であるMichelle Isley氏は、「定期的な処方箋の発行やリフィル処方箋(一定期間、一つの処方箋で医薬品の処方を複数回受けられること)の交付を受けたり、診察の予約を取ったりしなければならない状況では、女性は必要な時に適切な避妊法を利用しにくい可能性がある」と指摘。その上で、「より幅広い避妊法がOTCで入手できるようになれば、多くの女性が確実に、そして公平に避妊できるようになるだろう」とニュースリリースで述べている。

 また、委員会は「OTC避妊薬へのアクセスを年齢で制限する医学的根拠はない」とし、避妊薬の販売に関する規制を見直す必要があるとしている。さらに、「OTC避妊薬は健康保険でカバーすべきだ」と強調。避妊薬をOTC化する計画は、費用の問題にも対処する必要があると付け加えている。

 同じく委員会のメンバーであるRebecca Allen氏は、「避妊薬のOTC化は女性の健康管理に重要な避妊法へのアクセスを向上させ、思春期や成人した女性のリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)のコントロールに必要な選択肢を増やすための第一歩となる」と述べている。

 しかし、このような勧告が出されても、避妊薬の処方方針に変更はない。2012年にACOGの声明が公表された後も、経口避妊薬はいまだ処方箋なく入手することはできない現状が続いている、とNBCは指摘している。

[HealthDay News 2019年9月25日]

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