オリンパスが、内視鏡外科手術に関する熟練医師の暗黙知をAI解析によりデータ化し、安全で均質な手術に必要な情報を適切に提供する「外科手術のデジタルトランスフォーメーション:情報支援内視鏡外科手術システム」を開発すると発表しました。AMED(日本医療研究開発機構)の最長2023年度までの補助事業に採択されたもので、国立がん研究センター東病院、大分大学 医学部、福岡工業大学 情報工学部、東京大学 大学院工学系研究科との協業による開発を進め、2024年度以降の実用化を目指すとしています。
構想するシステムの概要を見ていくと、「各手術の進行状況に応じてAI等により最適化された解剖・脈管・腫瘍位置・ランドマーク・出血などのリスク要因を表示」「各手術の進行状況や術野画像の状況に合わせて、AI等を活用して内視鏡を自律的に制御し、外科医が手術を進めやすい視野を確保」「処置具が対象の組織に与える力加減やエネルギーの出力などをAI等により最適化」などといった説明が出てきます。まさに、“自動運転”といった様相。術者間や施設間の治療成績格差を解消して外科手術を均質化することをメリットの一つに挙げています。本家の自動運転のメリットである交通事故の減少と本質は同じ。こうした領域の取り組みはますます活発になりそうです。(小谷 卓也=Beyond Health)
以下では、2019年10月21~25日に配信されたプレスリリースの中から編集部がピックアップしたものを【ビジネス】【プロダクト/サービス】【要素技術】に分類しました。各項目をクリックすると、それぞれのプレスリリース(WebサイトやPDFなど)にリンクいたします。
【ビジネス】
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【プロダクト/サービス】
【要素技術】
(タイトル部のImage:jeancliclac -stock.adobe.com)