ベビーベッド界にイノベーションが起きています。米Happiest Baby社が開発した次世代型ベビーベッドSNOOは、赤ちゃんの夜泣きを自動であやしてくれるだけでなく、睡眠中の乳児突然死防止にも役立つそうです。まるで子宮の中を再現したかのような、真っ白くて丸い、洗練されたフォルム。赤ちゃんをしっかりと包み込み、泣き声を感知するとゆっくりと振動を開始し、赤ちゃんが落ち着く音を流して寝かしつけてくれるといいます。さらに、専用のおくるみがしっかりと赤ちゃんを固定し、仰向け寝の姿勢を保ってくれるため、うつぶせ寝に起因する突然死のリスクから守ってくれる安心設計。Happiest Baby社は、SNOOの低額レンタルサービスを開始し、多くの家族の育児に安眠と安全を届けます。


以下では、2019年10月28日~11月1日に海外の企業・大学・研究機関・米食品医薬品局(FDA)等が配信したプレスリリースの中から、編集部がピックアップしたものを【ビジネス】【プロダクト/サービス】【要素技術】に分類しました。各項目をクリックすると、それぞれのプレスリリース(ウェブサイトやPDFなど)に移動します。

【ビジネス】

  • ・睡眠中の乳児突然死を予防する画期的なベビーベッド
  •  世界一安全といわれるベビーベッドがある。米Happiest Baby社が開発した「SNOO Smart Sleepers」だ。米国では、毎年3600人の赤ちゃんが睡眠中に突然死している。今月、Happiest Baby社は、自社のベッドを利用してきた赤ちゃんたちの累計の睡眠時間が5000万時間に達し、その間に1回も突然死が起きていないと発表した。

     この画期的なベビーベッドSNOOを開発したのは、Happiest Baby社の共同設立者であり、小児医療の権威であるハーヴィー・カープ博士。まるで子宮の中を再現したかのような、自然な振動と音を出す機能をベッドに搭載したことで、赤ちゃんにも両親にも、1、2時間の睡眠時間をプラスすることに成功した。赤ちゃんが泣くと、ベッドが揺れて、赤ちゃんが落ち着く音を自動で発してくれるという優れものだ。赤ちゃんが心地よいと感じるまで、少しずつ揺れの幅を自動調節し、およそ1分間で赤ちゃんが泣き止むよう設計されている。SNOOは、米国National Sleep Foundationの「イノベーション賞」をはじめブレイクスルーやデザインにまつわる20の賞を獲得し、高い評価を得ている。

     SNOOは、夜泣きのケアだけでなく、赤ちゃんの命の安全にも大きく寄与する。米国では、1990年代初めに、うつぶせで赤ちゃんを寝かせると、窒息や乳児突然死症候群(SIDS)で突然死する可能性が3倍増加することが研究で分かり、話題となった。しかし、赤ちゃんはうつぶせ寝の方が熟睡する習性があるため、今もなかなか仰向け寝の習慣が定着しない家族が多い。SNOOに赤ちゃんを寝かせると、おくるみのような独自開発の安全なスリープサックが、生後6カ月までの乳児をしっかりとベッドに固定し、仰向けで寝る体制を自然にサポートしてくれる。SNOOは、50社以上の企業へレンタルサービスを提供しており、赤ちゃんが生まれた社員は福利厚生プログラムで利用することができる。また、2019年には個人への低額レンタルサービスも開始され、より多くの赤ちゃんと家族に安心と安眠を提供し続けている。
    SNOO, World's Safest Infant Bed, Announces SIDS Prevention Breakthrough

  • ・米国のスポーツジムに加圧疲労回復システムを導入
  •  米国で拡大中のフランチャイズ・スポーツジムUFCGYMが、加圧による疲労回復テクノロジーを推進する米NormaTec社とパートナーシップを組む。UFCGYMは、もともとアスリートのための養生法を取り入れたトレーニングプログラムで有名だが、NormaTec社のPULSE2.0シリーズ・リカバリー・システムをプログラムに加えることで、世界最先端のトレーニング効果の実現を目指す。

     UFCGYMは、「TRAIN DIFFERENT」という独自の哲学に基づき、全ての年代の人が各自のゴールを目指せるようにデザインされた、地域密着型のスポーツジムであり、最新の器具を使って、武道を取り入れた洗練されたコーチングを体験できる。GYMのメンバーは、店舗で実際にNormaTec社のリカバリー・システムを自由に利用することができるようになる。

     このリカバリー・システムは、圧縮空気を利用して足の血流を促進してマッサージしながらトレーニング後の疲労を回復し、疲労から生じる痛みを軽減するようデザインされている。運動前のウォーミングアップにも効果的だという。「フィットネスプログラムを成功させる鍵は、筋肉の疲労回復である」と、UFC GYMのアダム・セドラック社長は話す。NormaTec社のリカバリー・システムは、米国のプロスポーツチームやトップアスリート、スポーツジム愛好家の97%が利用するほど人気が高い。スポーツを楽しむ人は、加圧による疲労回復法をトレーニングに加えてみてはいかがだろうか。
    UFC GYM® Announces Partnership with NormaTec to Provide Members Access to World-Class Recovery Technology

  • ・グループ・プレナタルケアで充実した出産と育児を実現
  •  出産前のプレママたちが集まり、専門家の指導の下で第一子の出産前の不安や、経産婦の経験談を共有し、より充実した出産と育児を目指すプレナタルケア(出産前ケア)が注目されている。米Centering Healthcare Institute社では、各医療施設で「centering pregnancy」と呼ばれる、グループで行うプレナタルケアを、延べ7万人の家族に提供してきた。NYU Langone病院のSunset Park Family Health Centerでもcentering pregnancyを取り入れており、インターネットで様々な情報が出回る中、医療的な見地に基づく正しい情報を発信することで、早産や低出生体重を減らす効果があることが実証されている。また、妊婦のストレスの軽減、母乳育児への理解、参加者同士のネットワーキングにも役立っている。

     4人目を懐妊中のカサンドラ・エスカミラさんは、「今回の妊娠中は今までにない吐き気や頭痛、めまいに襲われてつらかったが、グループの集まりに参加して、共有することで気持ちが楽になった。その他にも、陣痛の間隔や、病院へ行くタイミング、破水した時の対応法などを学ぶことができて安心した」と話す。グループは毎月2時間、日中か夜に集まり、出産が近づくにつれ、集まる頻度を短くしていく。会合には産科医も出席し、助産婦として訓練を受けた正看護師が進行を務める。会が始める前に、参加者は体重と血圧、脈拍、体温、腹囲を測定してノートに記録し、看護師と個人面談の時間を設ける。

     「貴重な妊娠期間中に、看護師や産科医とコミュニケーションや理解を深め、しっかりと健康管理をすることで、より素晴らしい出産体験となる」と看護師は語る。専門家を招待し、栄養やストレスマネジメント、運動、母乳育児、家族計画などについて指導を受けることもできる。また、プレママたちは、病院の分娩室や新生児室などのバーチャルツアーに参加し、イメージを膨らませて出産に向けた心の準備ができる。グループ・プレナタルケアで出会ったママたちがコミュニティーを形成し、産後もつながって互いにサポートすることができれば、産後うつや虐待などの問題解決にもつながるかもしれない。
    A New Approach to Prenatal Care: Moms Getting Together as They Await Baby's Arrival

  • ・学生がセラピストと直接つながるモバイルプラットフォーム
  •  昨年1年間に、米国の現役大学生のうち5人に3人が、「強烈な不安」を感じたそうだ。しかし、そのうち、カウンセラーに助けを求めたのは、10%から15%の学生にすぎない。カウンセラーとの予約が取れなかったり、まとまった時間が取れなかったり、もしくは、カウンセラーに問い合わせをすることに抵抗を感じたりすることで、大切な人格形成期に、適切なケアを受ける機会を逃す学生が多いという。

     そこで、米Dissinger Reed社は、米Talkspace社と提携し、大学やコミュニティーカレッジに通う学生と、学生スポーツ選手に、より多角的なメンタルヘルスサービスの提供に乗り出した。Talkspaceを利用すると、学生は担当のセラピストにメッセージや動画、写真などをいつでも好きな時に、自分のスマホから送信することができる。Talkspaceはキャンパス内にいるカウンセラーやリソースを補填するような役割を担い、学生の悩みや精神疾患にしっかりと対応する手助けとなる。

     精神疾患には、まだまだ社会的な偏見がある。Talkspaceは、メンタルヘルスを身近に取り上げることで、学生の理解を深め、より気軽に治療を行える土台作りを目指す。Talkspaceは5000人以上の資格を持つセラピストネットワークを持ち、学生はHIPAA(医療情報の電子化の推進とそれに関係するプライバシー保護やセキュリティー確保について定めた法律)に準拠したウェブとモバイルプラットフォームを利用して、つながることができる。使い慣れたスマホから簡単にアクセスできる点が話題となり、既に1万人以上がTalkspaceを利用している。学生にとって、キャンパスで過ごす短い青春時代をサポートしてくれる、強力なツールとなりそうだ。
    Dissinger Reed Announces New Partnership with Talkspace to Provide Colleges and Universities with A Digital Mental Health Therapy Solution

要介護者の健康状態を音声認識で記録・管理する介護アプリ

【プロダクト/サービス】

  • ・シャワーの水圧で歯を洗浄・マッサージする新歯磨きデバイス
  •  世界初、自宅のシャワーの水圧で歯を隅々まで洗浄してマッサージするToothShower。2018年後半に、25年以上歯科衛生士として勤めてきたきたリサ・グエンストさんによって開発されて以来、ToothShower.comウェブサイトとAmazonを通じて40カ国で販売されている。このデバイスは、シャワーの水圧が電源となっており、プラグやバッテリーなどの必要性がないため、自宅のシャワーで安心して使用できる。リサさんは、歯科衛生士として働く中、多くの患者が共通して歯周病を患っていることに気づいた。歯周病は、フロスで予防可能ではあるものの、患者にフロスの重要性を理解してもらうことに苦労していたという。

     どうすれば毎日簡単に歯の掃除ができるかを考え、誰でもシャワー室で使用できるToothShowerを思いついた。使い方は簡単だし、シャワー室の壁に収納できるので場所も取らない。歯の洗浄中に水がいくら跳ねても大丈夫なところが長所」と、リサさんは説明する。

     3つの機能を備えるオールインワン洗浄器ToothShowerを見てみよう。(1)灌水式デュアルヘッド歯ブラシにより、2つのブラシで歯を前と後ろから挟み込んで歯を磨ける。歯の表面を磨き、ヤニやステイン汚れを落としてくれる、(2)灌注用チップは水版のデンタルフロスのように、水圧で隙間の歯石を取り除くため、歯の隙間や歯ブラシが届かない場所に効果的だ。矯正している人でも器具と歯の間を綺麗にすることができる、(3)灌漑用ガムマッサージャーは、歯茎の中の重要な血流を刺激しながら、歯の間にたまっている歯石を取る働きがあり、歯肉の病気予防になる——。

     歯の病気は、ひどくなると脳にまで影響を及ぼすといわれるため、毎日のケアが大事だ。ToothShowerは歯科医師界でも「hygenious」(hygein+genius:衛生的+天才的)と称賛され、リサさんは講演に引っ張りだこだという。
    The Innovative, All-in-One Water Flosser, ToothShower, is Now Available in Time for National Flossing Day

  • ・1回の撮影で脊柱や下肢の3Dモデルを作成できるX線デバイス
  •  米MemorialCare Miller Children’s & Women’s Hospital Long Beachでは、世界で初めて、立ったまま全身2D&3D画像撮影ができ、さらに低線量放射線照射を実現した「EOSイメージングシステム」を導入した。EOSは、腰、膝、脊柱を患う小児向けに作られている。2つの垂直X線ビームを使って、2種類のプラナー像を撮影するデバイスだ。このX線ビームは、垂直に、患者の頭からつま先まで上下作動し、20秒もかからないうちに低線量で身体の前後の画像を1回の照射で作成する。この前後2つの画像を、EOS専用のsterEOSソフトが処理し、驚くべき速さで患者の脊柱や下肢の3Dモデルが作られる。

     医師は患者の病態についてより詳細な情報を取得できるようになり、精密な手術計画を3Dで確認し、カスタマイズ化できる。今までは脊柱側弯症の患者は、治療中に何度もX線を受ける必要があったが、EOSを利用すれば、放射線照射を従来に比べて2~3倍低く抑えられるようになる。

     EOSの放射線照射量は、ALARAの規定に沿う。ALARAとは、As Low As Reasonably Achievableの略語であり、国際放射線防護委員会が示す放射線防護の基本的考えを示す概念だ。「全ての被ばくは社会的、経済的要因を考慮に入れつつ、合理的に達成可能な限り低く抑えるべき」という考えだ。デバイスの画像撮影技術が高度化することで、患者の治療の品質が向上し、合わせて被爆リスクを削減できれば、もっと安心と信頼の医療につながる。
    One-of-a-Kind 3D Full Body Imaging Technology - EOS - Now Offered at Miller Children's & Women's Hospital Long Beach

  • ・文字入力不要、音声認識で記録してくれる無料介護アプリ
  •  米SandTigerHealth社が、家族の介護を行う人とグループ向けの無料アプリ「CarePeeps Basic Care Edition」をリリースした。同社を設立したポール・ギロー氏は、「友人や自らのリアルな介護体験からインスピレーションを受け、米国の400万人以上の介護者たちをサポートするためにアプリを開発した」と語る。このCarePeepsの優れている点は、最先端のボイスエンジンにより、日々の健康データをしゃべるだけで簡単に入力できる点だ。特別な操作を覚える必要がなく、ボタンを押して、ボイスレコーダーのように話しかけるだけでよいため、機器の操作や文字入力が苦手な高齢者も手軽に使える。

     CarePeepsはデータを分析し、聞き取った薬剤などの専門用語をスマートテクノロジーが認識し、家族や介護ヘルパーの登録グループに情報をリアルタイムで共有する。データからは、その日の要介護者の気分や健康状態が分かり、通院時や緊急時には医師にすぐにデータを連携し、日々の記録から介護に必要な時間を家族全員で把握して分担したり、遠方にいる家族ともリアルタイムで情報を共有してつながったりすることができる。CarePeepsアプリが記録する項目は、飲んだ薬の種類や量、運動量、食事、健康状態、血圧の数値、診察の予約、友人の訪問の記録などと多岐にわたる。

     米メリルリンチ社の調査によると、平均寿命が延び、米国の65歳以上の70%が、長期間の介護を必要とするといわれる。介護者も、要介護者もアプリを使ったボイスメモで日記をつける感覚が習慣化すれば、介護ライフがもっと充実したものになりそうだ。
    Now Available: CarePeeps, An Enhanced Voice App For Caregiver Support

AIを活用した精密がん放射線療法がアジア地域に

【要素技術】

  • ・アトピー性皮膚炎に対する画期的な経口薬の第2相試験が開始
  •  米Arena製薬が、「Estrasimod」という次世代型のアトピー性皮膚炎の経口薬の第2相試験を開始し、最初の被験者への投与が始まったと発表した。Estrasimodは、スフィンゴシン1-リン酸受容体のモジュレーターであり、1日1回の経口投与で、中・重度のアトピー性皮膚炎患者に効果を発揮するとされている。試験は米国、カナダ、オーストラリアで実施され、約120人の被験者が12週間Estrasimodを2錠服用し、その後4週間かけて経過を観察する予定だ。結果は、EASIと呼ばれる、アトピー性皮膚炎の評価スケールを使用し、2020年後半に測定される予定だ。

     厚生労働省が発表した「平成29年度患者調査」によると、日本におけるアトピー性皮膚炎患者数は51万3000人に上り、その数は増え続けている。アトピー性皮膚炎には、皮膚科でステロイド外用薬を処方されるケースが一般的である。ステロイド外用薬は、一瞬にしてかゆみが止まるため、一時は「魔法の薬」と呼ばれたが、薬が処方されるようになってからも、患者数は増える傾向にあり、新たな治療法が模索されてきた。今回の試験では、アトピー性皮膚炎に最新の経口薬の効果を試す機会となる。今まで、患者のニーズに応えるような特効薬が開発されず、患者と家族にとっては精神的にも負担が大きく、日常の活動が制限されることが多いアトピー性皮膚炎。Estrasimodが、画期的な作用を持つ「ファースト・イン・クラス」の医薬品となることに期待が寄せられる。
    Arena Pharmaceuticals Announces First Subject Dosed in ADVISE Phase 2 Trial Evaluating Etrasimod in Atopic Dermatitis

  • ・成長ホルモン欠乏症の新薬、欧州の希少疾病用医薬品に指定
  •  内分泌関連障害の治療薬を開発する中国VISEN製薬が申請した、成長ホルモン欠乏症の新薬に対し、中国国家食品監督管理局(NMPA)の承認が下りた。新薬は、「TransCon HGH(TransConヒト成長ホルモン)」と呼ばれ、小児期の成長ホルモン欠乏症に対する第3相試験が開始されることになった。中国で初めて、長期間作用する成長ホルモンに焦点を当てた治療法であり、患者に1週間に1回、薬を投与し、成長ホルモンの分泌を促す。欧州委員会より、希少疾病用医薬品指定(医療上の必要性が高いにもかかわらず、患者数が少ないことにより、研究開発が進んでいない分野を促進するための特別支援措置)を取得し、まだ欧州でも米国でも治療法が確立していない、成長ホルモン欠乏症の分野に期待が高まる。

     TransCon HGHは、世界で唯一、革新的な「一時接合」テクノロジーを用いることで長期間作用する成長ホルモンの分泌を促す。成長ホルモン類似体を使った従来の治療法とは異なり、改良されていないヒト成長ホルモンを一定の割合で1週間以上継続的に体内に分泌させることで、効果を発揮する。成長ホルモン欠乏症の患者は、従来の治療法では数年間毎日皮下注射を投与しなければならないため、治療負担が大きく、コンプライアンスの問題も重なり、患者の約70%は治療を全うせずに中断してしまう傾向が強い。治療の回数を減らすことができれば負担が減り、より患者のニーズに応えられるようになる。中国のHealth China Action(2019年~2030年)計画では、5歳以下の成長ホルモン欠乏症患者の数を2022年までに7%以下とし、2030年までに5%以下にする目標を掲げ、新薬の適用を急ぐ。
    VISEN Pharmaceuticals announces China Phase 3 clinical study initiation for TransCon human growth hormone, the first unmodified long-acting growth hormone in China

  • ・パーソナライズされたがん放射線療法をアジア太平洋地域に導入
  •  がん治療ソリューションを提供する、オーストラリア最大手のIcon Group社が、自社のニュージーランドとアジアの事業にVarian社のハードウェアとソフトウェアのがん治療ソリューションのパッケージを今後1年かけて導入する予定だ。この中には、Ethos療法と呼ばれる、オンラインのアダプティブ・インテリジェンス・ソリューションも含まれ、今回アジア太平洋地域に導入されるのは初めて。Ethos療法は、最先端のAI(人工知能)を活用し、放射線治療の範囲、柔軟性、効果を高めるよう設計されている。またIdentify Guidance Systemは、ピンポイントな精密放射線治療に利用され、患者の精神的な負担となるタトゥーの必要性をなくし、治療時間を最小限に抑えることができる。

     Ethos療法により、患者の体内・体外の病態の変化に応じ、患者個別にカスタマイズした、最適な治療を施すことが可能になる。AIが腫瘍だけを標的にし、患者に合わせて放射線量を調整する。治療は、15分単位で毎回行われ、他社のオンラインソリューションが40分かかるところを、大きく時間削減できる。Icon Group社は今後、シンガポールと中国にも事業を拡大し、この最先端の放射線治療を提供する予定だ。

     さらに、同社は香港のSunTech Medical Group社を買収、シンガポールのMt Alvernia病院に総合がんセンターを設立。がんセンターにはVarian社のTrueBeam linear acceleratorやHyperArcテクノロジーなどの最新設備をそろえ、アジア太平洋地域における放射線治療医や臨床医、放射線セラピストのための訓練施設を目指す。パーソナライズされた放射線療法の未来は、すぐそこだ。
    Icon Group Expands Cancer Care Capabilities with Purchase of Varian Adaptive Therapy Solution

(タイトル部のImage:Photobank -stock.adobe.com)