唾液で血糖値を確認できるおしゃぶり形のデバイスが開発された。唾液中の糖濃度を測定し血糖値に換算するもので、製品化されれば1型糖尿病乳児の血糖値を連続的かつリアルタイムでモニターすることが可能になるという。米カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)のJuliane Sempionatto氏らの研究による成果で、詳細は米国化学会(ACS)の学術誌「Analytical Chemistry」10月1日オンライン版に掲載された。

 この“ハイテクおしゃぶり”は、唾液を器械内部に取り込み、センサーに反応させて糖濃度を測定し、血糖値に換算した結果を無線で保護者や医療従事者のスマートフォンなどの情報端末に表示するという仕組み。おしゃぶりの内部にいったん吸引された唾液は逆流しない設計になっており、乳児がおしゃぶりをくわえ続けていても、常に新たに機械に取り込んだ唾液の糖濃度をリアルタイムに測定し続ける。

(画像提供:UCSD)

 プロトタイプは長さ3.6cmほどの大きさ。Sempionatto氏によると、「乳児が普通のおしゃぶりとの違いに気がついて嫌がらないよう、できる限り小さくなるようにした」という。

 測定性能に関しては、1型糖尿病の成人患者が食前・食後におしゃぶりを使用するという実証実験の結果、血糖の実測値との良好な相関が確認された。ただし、それにもかかわらず、製品として市場投入するにはいくつかの課題が残されている。