Apple Watchだけで、その人が心筋梗塞を起こしているかどうかを医師が判定できる可能性があることを示した報告書を、サンカルロス病院(スペイン)のMiguel Angel Cobos Gil氏が「Annals of Internal Medicine」11月26日号に発表した。Apple Watchのセンサーを体のいくつかの部位に当てることで、心筋梗塞を起こしている最中なのか否かの判断に必要な心臓のリズム(心調律)のデータを得られるという。

 Cobos Gil氏の説明によると、Series 4または5のApple Watchであれば、この用途での使用が可能であり、改造や付属品は必要ない。ただし、心電図(ECG)を判読できることが前提となるため、Apple Watchを付けた一般の人が自分で心筋梗塞を起こしているかどうかを判断することはできない。心電図の知識がある医師や医療従事者による判読が必要になる。

 通常の心電図検査では、たくさんの電極を体のさまざまな部位に付けて心臓のデータを収集する。しかし、Apple Watchだけでも、通常の心電図検査で得られるのと同様のデータを集めることができるとCobos Gil氏は主張する。その方法は、Apple Watchを心筋梗塞の可能性がある患者の手首、どの部位でもいいので脚、そして胸に当てたそれぞれの状態で指をデジタルクラウンに乗せ、心電図データを取るというものだ。データはApple Watchに記録される。そのデータを患者の治療を担当することになる循環器専門医に送信することもできる。現在、Cobos Gil氏はこのプロセスをガイドするアプリの開発に取り組んでいるという。