なお、今回の研究では、AIモデルによって偽陽性率と偽陰性率が低下することが示されたが、特に米国のデータセットでこれらの低下度が大きかった。その理由について、Etemadi氏は「明確には分からない」としながらも、「英国では、2人の放射線科医がマンモグラムの読影を行うのが標準であるため、全般的な精度が高いのではないか」との見方を示している。

 AIが特定の種類のがんを人間よりも正確に診断できる可能性は、これまでにも複数の研究で示唆されている。例えば、ある研究ではメラノーマと良性のほくろを識別する精度は皮膚科医よりもAIの方が高いことが示されている。また、リンパ節の検体から腫瘍細胞を検出する精度についても病理医と比べてAIの方が高かったとする報告もある。

 今回の報告を受けて、北米放射線学会(RSNA)のスポークスパーソンで、米ロチェスター大学のStamatia Destounis氏は、AIで全てのがんを検出できたわけではないこと、また偽陽性率が0%ではないことなどを指摘し、「このAIモデルが現実世界でも有用かどうかは現時点では不明だ」とする。その一方で、同氏は「AIが、放射線科医ができるだけ早期の段階で乳がんを検出するのに役立つツールとなることに希望を抱いている」と話し、将来的にAIが臨床で活用されることに対する期待を示している。

[HealthDay News 2020年1月3日]

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